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【使わないと損!】安中市の屋根塗装に使える補助金を分かりやすく解説!

「安中市で屋根を塗りたいんだけど、補助金は出るのかな?」

その疑問に、先にお答えします。

安中市で屋根塗装に使える補助金はあります。制度名は「住宅省エネ改修補助金」。

補助額は対象経費の20パーセント、上限10万円で、市の電子地域通貨「UMECA」で受け取れば上限11万円分になります。市の対象工事の一覧に「屋根の改修(ふき替え、塗装、防水等)」と明記されています。

ただ、先に知っておいていただきたいことがあります。令和8年度の新規受付は、令和8年10月1日に閉じました。 応募枠の上限に達したためです。本来の期限は令和9年2月12日でしたから、4か月以上早く閉じたことになります。

この制度は期限ではなく枠で終わります。

そしてもう1つ。安中は旧中山道の宿場があった土地で、板鼻や松井田、坂本といった古い集落には日本瓦の家が今も多く残っています。 日本瓦に塗装は必要ありません。

塗っても意味がなく、かえって剥がれます。

だからこの記事では、制度の中身と来年度に備える段取りに加えて、屋根材ごとの判断と、瓦の家がこの制度を使う道までお伝えします。対象工事は「塗装」に限定されていないので、漆喰の詰め直しや棟の積み直しでも使える可能性があります。

読み終わるころには、何から動けばいいのかが分かるはずです。

書いているのは、高崎を拠点に安中をまわって塗装をしているヤマトリフォームの登丸です。塗装職人の2代目で、20年以上ハケを握ってきました。

【結論】屋根の塗装も補助の対象になります

対象かどうかの根拠から確認していきます。

対象工事の一覧に屋根の改修があります

市が定める補助対象工事は一覧表になっていて、その中に屋根の項目があります。原文の表記です。

項目基準・内容
屋根の改修ふき替え、塗装、防水等
雨どいの改修新設、取替え、修繕等
外壁の改修張り替え、塗装、防水等

「塗装」という語がそのまま入っています。

ふき替えだけでなく塗装も防水も入っています

ここは見落とされやすい部分です。表記は「ふき替え、塗装、防水等」で、屋根の工事を幅広く拾う書き方になっています。

雨どいも独立した項目として立っています。屋根を塗るときに雨どいを交換する方は多いので、同じ申請のなかに入れられます。

足場があるうちに済ませるほうが合理的です。

ただし塗装してよい屋根材かは別の問題です

制度が「屋根の塗装は対象」と言っていることと、ご自宅の屋根に塗装が必要かどうかは、まったく別の話です。

日本瓦なら塗装は要りません。モニエル瓦なら専用の下塗り材が必要です。

スレートなら縁切りという工程が欠かせません。屋根材が何かで、やるべき工事そのものが変わります。

制度の話を先に進める前に、屋根材を確かめる必要があります。

【重要】令和8年度の受付は10月1日に終了しました

ここを最初にお伝えします。

追加募集は8月24日に始まり10月1日に閉じました

この補助金は、年度の前半に募集があり、その後に予算の残額が生じたため追加募集として再開されました。

項目内容
追加募集の受付開始令和8年8月24日(月)午前8時30分
枠暫定25件
本来の期限令和9年2月12日(金)午後5時15分
実際の終了令和8年10月1日(枠の上限に達したため)

市のページの原文です。

「応募枠上限に達しましたので、本申請の新規受付は終了いたしました」

ページの見出しそのものが「**(新規申込み受付は終了しました)**令和8年度 安中市住宅省エネ改修補助金のご案内」になっています。

2月12日という期限より4か月早く閉まりました

本来の期限は令和9年2月12日でした。そこから4か月以上も早く終わっています。

枠を使うのは塗装だけではありません。エアコン、給湯器、内窓、トイレ、浴室。

省エネ設備の工事もすべて同じ25件の枠です。給湯器の交換は思い立った日に動ける工事なので、枠の減りが速くなります。

つまりこの制度は、期限より枠で終わる制度です。 来年度に使うつもりなら、受付が始まった直後に動く必要があります。

令和9年度について市は何も発表していません

ここは正直にお伝えします。

令和9年度の募集について、市は現時点で何も公表していません。 実施するともしないとも書かれていません。毎年度の予算で決まるものなので、来年も同じ制度があるとは言い切れません。

ただ、令和8年度は年度前半に募集があり、残額が出て8月に追加募集が立ちました。同じ形になるとすれば、春のうちに市のページを確認しておくのが現実的な備えです。

そして受付が始まってから業者を探すのでは、枠に間に合いません。申し込みには見積書と工事前写真が必要なので、先に屋根を見てもらって見積書を手元に置いておくことが、この制度では効きます。

遮熱や断熱の性能要件がないという意味

ここは安中市の制度の特徴です。知っておくと業者の説明を正しく受け取れます。

屋根塗装は省エネ工事の区分に入っていません

ここには制度の構造があります。安中市の対象工事は、2つの区分に分かれています。

区分入っている工事
外皮の維持保全に資する工事屋根の改修、雨どいの改修、外壁の改修、構造躯体の改修
省エネ化に資する工事外皮の断熱改修、窓等の断熱改修、浴室、便所、高効率エアコン、高効率給湯器、LED照明

屋根の改修は「外皮の維持保全」の区分です。「省エネ化に資する工事」ではありません。

だから性能を問われないのです。制度名は「住宅省エネ改修補助金」ですが、省エネ性能が求められるのは下の区分の工事だけで、屋根や外壁の改修は家を保全する工事として別枠に置かれています。

屋根の改修に性能の条件が付いていません

対象工事の一覧にある「屋根の改修(ふき替え、塗装、防水等)」には、塗料の性能に関する条件が書かれていません。

遮熱性能がいくら以上、日射反射率がいくら以上といった基準はありません。浴室と便所の行にはJIS規格の指定がありますが、屋根の行にはそれがありません。

群馬県内では渋川市に性能要件があります

近隣と比べると、安中市の条件の緩さが分かります。渋川市の制度は屋根の塗装を対象にしていますが、「断熱または遮熱性能があるもの」という条件が付いています。

高崎市と安中市にはその条件がありません。

渋川市では遮熱塗料でないと通りません。安中市にはその縛りがないので、塗料は性能証明の都合ではなく、家の都合で選べます。

遮熱塗料を選ぶかどうかは別の判断です

制度の条件ではないとしても、遮熱塗料そのものには意味があります。

日射を反射するので、屋根裏にたまる熱が減ります。夏の午後に2階の部屋が蒸し風呂のようになるお宅では、効果を感じられるはずです。

ただし価格は上がります。30坪前後の屋根で、通常のシリコン塗料との差は5万円から10万円ほどです。

補助金が増えるわけではないので、この差額を払う価値があるかどうかで決めてください。

2階を寝室にしか使っていないお宅なら、通常の塗料で問題ありません。

1回限りの枠を屋根で使うか

ここは判断が必要な部分です。

交付は申請者と住宅につき1回限りです

市の案内にこうあります。補助金が交付できる回数は、交付年度に関係なく、申請者および住宅につき1回限りです。

年度をまたいでも2度は使えません。給湯器の交換で5万円の補助を受けてしまうと、そのあとに屋根を塗っても使えません。

なお、令和5年度までの住宅リフォーム補助を使った方は申請できます。 「過去にこの補助金の交付を受けていない人」の「この補助金」は住宅省エネ改修補助金を指していて、以前のリフォーム補助は除外されています。

対象経費50万円で上限に届きます

対象経費現金UMECA
20万円4万円4万4,000円分
30万円6万円6万6,000円分
40万円8万円8万8,000円分
50万円10万円(上限)11万円分(上限)
100万円10万円(上限)11万円分(上限)

対象経費が50万円で上限に届きます。対象経費は5万円以上であることが条件です。

屋根だけだと上限に届かないことがあります

30坪前後の住宅で、屋根塗装の工事費はおおよそ40万円から70万円です。足場を組み、高圧洗浄をして、下塗りと上塗りを重ねる。

棟板金の補修が入ればもう少し上がります。

40万円台で収まると、上限の10万円には届きません。

進め方補助額足場代
屋根だけ8万〜10万円1回分
屋根と外壁を同時に10万円(上限)1回分
屋根と外壁を別の年に片方だけ2回分

足場代は15万円から25万円です。別の年に分けると、この金額をもう一度払うことになります。補助金の10万円より大きい出費です。

屋根も外壁も同じだけ雨と風を受けているので、傷み方が揃うことが多いです。1回限りの枠を活かすなら、両方見てもらってから決めてください。

UMECAで受け取ると1万円増えます

受け取り方で金額が変わります。

現金とUMECAの差

現金で受け取る場合は、対象経費の20パーセントがそのまま補助額で、上限は10万円です。UMECAで受け取る場合は、その補助額にさらに10パーセントが上乗せされ、上限は11万円分のポイントになります。

どちらも1,000円未満は切り捨てです。上乗せ分も同じく切り捨てです。

計算例で確かめます

対象経費が49万9,000円だった場合です。

499,000円×20パーセント=99,800円。切り捨てで99,000円。

これが現金の額です。

UMECAなら、99,000円の10パーセントで9,900円。切り捨てて9,000円を上乗せし、108,000円分になります。

受け取り方を選ぶだけで9,000円の差です。

どちらを選ぶか

UMECAを選ぶには、申請者のスマートフォンでアプリ登録が必要です。

安中市内で日常の買い物をする方なら、迷わずUMECAで得です。高崎や前橋で買い物をすることが多いご家庭なら、現金のほうが使い勝手がいいでしょう。

ご高齢のご両親の名義で申請する場合、アプリの登録と管理を誰がするかも考えておいてください。

安中市は瓦屋根の家が多い地域です

ここからが屋根の話です。制度より先に確かめてほしいことです。

日本瓦は塗装しても意味がありません

安中は旧中山道の宿場があった土地です。板鼻、安中、松井田、坂本。

古くからの集落には、日本瓦を葺いた家が今も多く残っています。

日本瓦(釉薬をかけた和瓦)に塗装は必要ありません。

瓦そのものが半永久的にもつので、塗膜で守る必要がないのです。塗っても意味がなく、かえって塗料が剥がれて見た目が悪くなります。

訪問してきた業者が日本瓦の家に「屋根が色あせているので塗りましょう」と言ってきたら、その場では決めないでください。

瓦の家で傷むのは漆喰と棟です

では日本瓦の家はどこも傷まないのか。そうではありません。傷むのは瓦ではなく、瓦を留めている部分です。

傷む場所症状必要な工事
棟の漆喰白い部分が崩れて落ちる詰め直し
棟ラインが波打つ・歪む積み直し
瓦割れ・ずれ差し替え・並べ直し
谷板金錆・穴交換
下地の土流出して棟が下がる棟の取り直し

漆喰は20年から30年で崩れます。崩れると棟の内部に雨が入り、下地の土が流れ出します。

そのまま放っておくと棟が歪み、最後は瓦がずれて落ちます。

地上から見て棟のラインが波打っていたら、漆喰の段階を過ぎています。

漆喰の詰め直しと棟の積み直しは、別の工事です。費用もまったく違います。

工事内容おおよその費用
漆喰の詰め直し崩れた漆喰を落として詰め直す1メートルあたり4,000円から6,000円
棟の積み直し棟瓦を外し 下地から積み直す1メートルあたり2万円から3万円

棟の長さが10メートルの家なら、漆喰なら5万円前後、積み直しなら25万円前後です。どちらの段階かで5倍の差が出ます。

積み直しをする場合は、棟を金具と芯材で固定する工法を選べます。地震で棟が落ちにくくなるので、古い土葺きの棟を直すなら合わせて相談してください。

漆喰の詰め直しや棟の積み直しも対象工事に入ります

ここが大事です。

対象工事の表記は「屋根の改修(ふき替え、塗装、防水等)」です。「塗装」に限定されていません。 漆喰の詰め直しや棟の積み直しは屋根の改修にあたるので、対象に入る可能性があります。

日本瓦の家で「塗装は要らない」と言われた方も、この制度を使う道はあります。

ただし最終的な判断は市がします。見積書を持って市に確認してください。 電子申請の前に窓口で聞いておけば、無駄な手戻りがありません。

瓦ではない屋根は塗装が必要です

屋根材によって答えが変わります。

セメント瓦とモニエル瓦は塗装が必要です

同じ「瓦」でも、セメント瓦とモニエル瓦は別物です。こちらは塗膜で防水しているので、塗装が必要です。

見分けるには、割れた瓦の断面か、瓦の裏側を見ます。和瓦は粘土を高温で焼き締めたものなので、断面に土の質感が残っています。

セメント瓦はコンクリートと同じ灰色の断面です。

モニエル瓦には注意が必要です。 表面にスラリー層という特殊な層があり、これを落とさずに塗ると数年で剥がれます。専用の下塗り材を使い、スラリー層をしっかり落としてから塗る必要があります。

ここを飛ばした工事は、見た目では分かりません。

スレートとトタンは塗り替えどきが違います

屋根材塗装塗り替えの目安
スレート(コロニアル)必要10年前後
トタン・瓦棒必要5年から8年
ガルバリウム鋼板必要15年から20年
セメント瓦・モニエル瓦必要15年前後
日本瓦不要瓦自体は半永久

トタンがいちばん短いです。錆が出てから塗ると持ちません。錆が浮く前に塗るのが鉄部の原則です。

屋根の勾配で足場代が変わります

屋根塗装の見積金額を左右するもう1つの要素が、屋根の勾配です。

職人が屋根の上に立てる勾配なら、外周の足場だけで作業できます。立てない勾配だと、屋根の上にも足場を組む必要があります。

勾配作業の仕方費用
5寸勾配くらいまで屋根の上を歩いて作業できる外周の足場のみ
6寸勾配を超える屋根足場が必要になる外周の足場+屋根足場

屋根足場が必要になると、10万円前後の追加になります。

これは屋根を見ないと分かりません。急勾配の家の屋根塗装は、同じ面積でも金額が上がります。

逆に言えば、相見積もりで片方だけ極端に安いときは、屋根足場を見ていない可能性があります。

対象経費が増えるので補助金の額には有利に働きますが、上限が10万円なので50万円を超えた分は補助額に反映されません。

屋根材が分からないときは写真を撮ってもらう

ご自宅の屋根材が何かを、はっきり答えられる方は少ないです。それが普通です。

屋根は自分の家でいちばん見えない場所です。玄関先から見えるのは軒先と棟のラインだけで、屋根の面は見えません。

診断のときに「屋根材が何か教えてください」「屋根の写真を撮ってください」と頼んでください。 屋根に上がらずに答える業者は避けたほうがいいです。

業者の条件|本店が市内にあるかどうか

この制度で最も間違いが起きる部分です。

法人は本店が市内でなければなりません

市の案内の表記です。

【法人の業者】本店(本社)が市内にある業者

本店(本社)が市外にあり、支店、営業所等のみが市内にある業者に発注した場合は、補助金の交付対象にはなりません。

判断されるのは施工エリアではなく、登記上の本店がどこにあるかです。「安中営業所」の看板やチラシの住所では足りません。

個人事業者の場合は、市内に住所があり、見積書と領収書を市内の事業所で発行できることが条件です。

国税庁のサイトで1分で確認できます

市は確認方法まで案内しています。国税庁法人番号公表サイトで会社名を検索すれば、登記上の本店所在地が出ます。無料で誰でも使えます。

契約書にハンコを押す前に、この1分を使ってください。

屋根の板金工事を外注する場合はどうなるか

屋根工事では、棟板金の交換や谷板金の修理を板金業者に頼むことがあります。塗装屋が板金まで自社でやるとは限りません。

このとき気になるのが、外注先も市内業者でなければならないのかという点です。

制度が見ているのは、見積書と領収書を発行する業者です。元請けが市内業者であれば、その業者が出す見積書に板金工事が含まれていれば問題にならないと考えられます。

ただしここは制度の原文に明記がありません。板金工事が入る見積書で申請する場合は、事前に市に確認してください。 屋根の葺き替えや板金交換を伴う工事では、聞いておいたほうが確実です。

申請から入金までの流れ

手続きの話です。令和8年度は電子申請で完結する形でした。

来年度に備える方は、この流れを頭に入れておいてください。

全体の順番

  1. 補助金交付申請(本申請)をLoGoフォームから出す
  2. 交付決定通知書を受け取る
  3. 着工して工事を完成させる
  4. 完了報告をLoGoフォームから出す
  5. 確定通知書を受け取り、補助金を請求する

交付決定の前に着工すると補助は受けられません。 ここは絶対に動かせません。足場の予定が先に埋まっていても、決定を待ってください。

工事前写真は屋根の上から撮ってもらう

申請に必要なデータは次のとおりです。

必要なもの補足
市内業者の見積書補助対象経費の内訳明細つき
地図データ住宅の位置を示す案内図
住宅の外観写真jpg・jpeg・png
工事前写真補助対象工事の予定箇所
UMECA登録情報UMECAで受け取る場合のみ

屋根塗装で引っかかるのが工事前写真です。

工事前写真は「補助対象工事予定箇所」を撮るものです。屋根塗装の場合、撮るべきは屋根の面です。地上から撮った写真には屋根の面が写りません。

地上から撮った建物全体の写真は、外観写真としては使えます。しかし工事前写真としては足りません。

屋根の面が写っている写真が別に必要です。

見積もりに来てもらったときに、屋根の上から写真を撮ってもらってください。 あとから頼むと、もう一度上がってもらうことになります。

見積書は内訳明細つきであることが条件

見積書は「補助対象経費の内訳明細が記載されたもの」でなければなりません。

屋根塗装の見積書では、次の項目が分かれているか確認してください。

確認する項目見るポイント
足場面積と単価
高圧洗浄屋根の面積
下塗り・上塗り塗料名と回数
棟板金補修か交換か
縁切りまたはタスペーサースレート屋根なら必須

「屋根塗装工事 一式 450,000円」という書き方では内訳明細になりません。市に差し戻される可能性があります。

申請に使うと最初に伝えておけば、業者はその形で出してくれます。

内容が変わったときは変更申請が必要です

屋根塗装では、足場を組んで上がってから分かることがあります。

スレートが思ったより割れていた。棟板金の下の貫板が腐っていた。

谷板金に穴があいていた。こうした場合、工事の内容と金額が申請時の見積書から変わります。

交付決定を受けたあとに内容が変わったときは、変更申請が必要です。

起こりやすい変更対応
棟板金の交換が追加になった変更申請
貫板の交換が追加になった変更申請
スレートの差し替え枚数が増えた変更申請
金額が下がった変更申請

黙って工事を進めて、完了報告の金額が申請と違っていると差し戻されます。上がってから何か出てきたら、着工前に市へ連絡してください。

これは屋根工事では珍しいことではありません。屋根は上がらないと分からない部分が多いので、外壁より変更が出やすいと考えておいてください。

松井田と坂本は塗れる時期が短いです

安中市の土地の話です。

碓氷峠に向かって標高が上がります

安中市は、旧安中市と松井田町が合併した市です。碓氷川に沿って東から西へ、標高が上がっていきます。

地区おおよその標高屋根に効く条件
板鼻・原市130メートルから160メートルからっ風。棟板金が浮く
旧安中市街160メートルから200メートル寒暖差
松井田350メートルから450メートル霜。朝の結露
坂本・横川500メートルから600メートル凍害。積雪

平野部は風で棟板金が浮きます

板鼻や原市のあたりは、冬にからっ風が通ります。屋根でいちばん影響を受けるのは棟板金です。

屋根のいちばん高いところに被せてある金属の板で、貫板という木の下地に釘で留まっています。板金は風を受けると微妙に動きます。

その動きが毎年くり返されるうちに、釘が少しずつ外へ出てきます。

釘が浮くと、その穴から水が入ります。入った水は貫板に染み込み、木が腐ります。

腐った木は釘を保持できないので、次の強風で板金ごとめくれます。めくれた棟からは雨が直接入ります。

この順番で悪くなります。

この状態の棟板金に塗装をしても、板金は固定されません。 釘を打ち直すか、抜けにくいビスに替える作業が先に入ります。貫板まで傷んでいれば交換です。

最近は木ではなく樹脂の貫板を使うので、同じことを繰り返さずに済みます。

釘の浮き具合は地上から見えません。見積もりのときに、棟を見て写真を撮ってもらってください。

標高が上がると塗れる日が減ります

塗料のカタログには、施工できる気象条件が書かれています。気温5度を下回る日と、湿度85パーセントを超える日は塗れません。

屋根はこの制約を外壁より強く受けます。屋根の面は朝露で濡れるので、乾くまで塗れないのです。 冬は昼の数時間しか作業できない日が出ます。

地区屋根を塗れる時期の目安
板鼻・原市・旧安中市街3月下旬から12月上旬
松井田4月上旬から11月下旬
坂本・横川4月中旬から11月中旬

完了報告の期限と冬がぶつかります

ここが安中市の制度の難しいところです。

令和8年度の完了報告の期限は令和9年2月26日でした。 しかし2月は、標高の高い地区では屋根を塗れません。

現実的な工事の締切は、板鼻や原市、旧安中市街なら12月上旬です。松井田なら11月下旬、坂本や横川なら11月中旬まで。

期限より3か月も前になります。

同じ組み方が来年度も続くなら、坂本や横川では秋のうちに塗り終えておく必要があります。 「期限まであと3か月あるから大丈夫」という計算が、標高の高い地区では成り立ちません。

逆に言えば、春から夏に塗るほうが確実です。来年度の受付が始まったらすぐ申し込み、梅雨明けから秋までの間に工事を入れる。

これが安中市でいちばん安全な段取りです。

よくあるご質問

日本瓦ですが補助金は使えますか

屋根塗装としては意味がないので、塗装では使わないほうがいいです。

ただし対象工事は「屋根の改修(ふき替え、塗装、防水等)」であって塗装限定ではありません。漆喰の詰め直しや棟の積み直しは屋根の改修として対象に入る可能性があります。

見積書を持って市に確認してください。

外壁の塗装で使うという選択もあります。1回限りの枠なので、どちらで使うかはご家庭の事情で決めてください。

遮熱塗料でないと対象になりませんか

安中市の対象工事に性能要件はありません。通常のシリコン塗料でも対象です。

群馬県内では渋川市が「断熱または遮熱性能があるもの」を条件にしていますが、安中市は違います。

工事前写真は自分で撮ってもいいですか

やめてください。屋根からの転落は命に関わります。

工事前写真は補助対象工事の予定箇所、つまり屋根の面を撮るものです。地上から撮った写真では屋根の面が写りません。

見積もりのときに業者に撮ってもらってください。

来年度も同じ制度がありますか

分かりません。市は令和9年度について何も公表していません。

ただ、枠で終わる制度だということは分かりました。令和8年度の追加募集は本来の期限より4か月以上早く閉じています。

もし来年度も実施されるなら、受付開始の直後に申し込めるかどうかで決まります。 そのためには見積書と工事前写真が先に手元にある状態を作っておく必要があります。調べ終わってから業者を探すのでは、枠が埋まります。

他の補助金と一緒に使えますか

使えません。対象工事の表の下に、市の注記があります。

「※注意!! 上記に該当しても、市の他の制度による補助を受ける省エネ改修工事は、対象外です。」

市の他の制度で補助を受ける工事は、この補助金の対象から外れます。耐震改修や空き家の制度と組み合わせようとしている場合は、先に市へ確認してください。

まとめ

制度の内容をおさらい

項目内容
制度名安中市住宅省エネ改修補助金
補助率対象経費の20パーセント(1,000円未満切捨)
上限現金10万円/UMECA11万円分
下限対象経費5万円以上
屋根塗装対象(対象工事に「屋根の改修 ふき替え 塗装 防水等」)
性能要件なし。遮熱塗料でなくても可
回数申請者および住宅につき1回限り
過去のリフォーム補助令和5年度までの住宅リフォーム補助の利用者も申請可
申請者市内に住民登録があり居住する18歳以上の人。市税を完納
業者法人は本店が市内。営業所のみは対象外
併用市の他の制度による補助を受ける工事は対象外
枠暫定25件
令和8年度10月1日に枠の上限に達し新規受付終了
完了報告期限令和9年2月26日
令和9年度市からの発表なし

屋根塗装で押さえる3つのこと

1つ目は、屋根材を確かめることです。 日本瓦なら塗装は要りません。漆喰や棟の工事として制度を使う道があります。

セメント瓦やモニエル瓦なら塗装が必要で、モニエル瓦は専用の下塗り材が要ります。

2つ目は、工事前写真を屋根の上から撮ってもらうことです。 地上からの写真では屋根の面が写りません。見積もりのときに一緒に頼んでください。

3つ目は、見積書を先に用意しておくことです。 この制度は期限ではなく枠で終わります。令和8年度は本来の2月12日より4か月以上早く閉じました。

申し込みには見積書と工事前写真が要るので、受付が始まってから業者を探すと間に合いません。

まずは屋根を見せてください

屋根というのは、住んでいる当人がもっとも目にしない場所です。

屋根材が何なのか。塗る必要があるのか、漆喰や棟の工事なのか。

棟のラインが波打っていないか。スレートが割れていないか。

どれも地上からは判断できません。 「色あせてきたから塗らないと」とおっしゃっていたお宅が和瓦で、塗る工事そのものが不要だったことがあります。反対に「まだ先でいい」とお考えだったお宅で、棟の漆喰が崩れ、中の土が流れ出していたこともあります。

業者を呼ぶのが気重いというお気持ちは分かります。来てもらったら断りにくい。

まだ何も決めていないのに、話だけ進んでしまいそうだ。そう身構えるのは、むしろ自然なことだと思います。

うちに営業の担当者はいません。伺うのは、現場でハケを持っている職人です。

その日に契約の話をすることはありません。

梯子をかけて上に立ち、傷んでいる場所を写真に収めて、帰ってきてから画面でお見せします。そのうえで「この瓦は塗る必要がありません」と申し上げることもあります。

「まだ数年は平気です」とだけ伝えて帰る日もあります。上がって、触って、分かったことをそのまま言う。

それが職人の仕事だと思っています。

拠点は高崎なので、板鼻や原市までは車で20分ほどです。松井田や坂本、横川も伺います。

屋根も外壁も、診断とお見積りに費用はかかりません。

まずは、家を見せてください。決めるのは、そのあとで構いません。

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