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【最大11万円】安中市の外壁塗装補助金を分かりやすく解説!

【最大11万円】安中市の外壁塗装補助金を分かりやすく解説!

安中市で外壁塗装をしたいけど、使える補助金はないのかな..?」

そう思って調べている方に、先に結論からお伝えします。

安中市で外壁塗装に使える補助金はあります。

制度名は「住宅省エネ改修補助金」です。

補助額は工事費の20パーセント、上限10万円。市の電子地域通貨「UMECA」で受け取れば、上限は11万円分まで増えます。

そして只今(2026年8月現在)、追加募集という形で受付中です。

「省エネ改修」という名前で身構えるかもしれませんが、ごく普通の外壁塗装で使えます。市が示す対象工事の一覧に「外壁の改修:張り替え、塗装、防水等」とはっきり書かれていて、遮熱塗料などの条件は一切ありません。

ただ、急いだほうがいい理由があります。追加募集の枠は暫定25件。埋まった時点で、申込フォームが自動的に閉鎖されます。

申し遅れました。高崎を拠点に、安中を含む群馬県内をまわって塗装をしている、ヤマトリフォームの登丸と申します。塗装職人の家に生まれ、二代目として二十年以上ハケを握ってきました。

この記事では、金額の計算、対象になる人と住宅の条件、業者の条件、電子申請の手順までを順に整理します。

読み終わるころには、いくら戻るのか、自分は対象なのか、何から動けばいいのかが分かるはずです。

安中市の住宅省エネ改修補助金とはどんな制度か?

安中市の住宅省エネ改修補助金とはどんな制度か

まず、この制度の性格を押さえておきましょう。ここが分かると、後半の細かい条件が「なぜそうなっているのか」まで腑に落ちます。

市内業者を使うことが前提の制度

この補助金は、市民が市内の業者を活用して自宅を改修した場合に、費用の一部を補助する制度です。

目的は二つあります。住まいの性能や状態をよくすること。そして、地域経済を活性化させることです。

この「地域経済」という目的が、あとで出てくる業者の条件に直結します。なぜ市外の業者ではダメなのか。理由はここにあります。制度の趣旨を知っておくと、条件の一つひとつが理不尽なものではないと分かります。

交付は申請者と住宅につき1回限り

大事な前提があります。

この補助金が交付できる回数は、交付年度に関係なく、申請者および住宅につき1回限りです。

年度をまたいでも、二度は使えません。

つまり、「どの工事に使うか」を選ぶ必要があります。たとえばトイレの交換で5万円の補助を受けてしまうと、その後に外壁塗装をしても、もう使えません。

上限は10万円(UMECAなら11万円分)。同じ一回なら、金額の大きい工事に充てたほうが得です。

外壁塗装は、住宅のリフォームのなかでも金額が大きく、しかも必ず一度は必要になる工事です。使いどころとしては相性がいい、と私は思います。

過去のリフォーム補助を使った人も申請できる

ここは朗報です。見落としている方が多いので、はっきり書いておきます。

市の案内には、こう明記されています。令和5年度まで実施した住宅リフォーム補助を利用した方も申請が可能です。

対象者の条件にある「過去にこの補助金の交付を受けていない人」の「この補助金」とは、住宅省エネ改修補助金のことです。平成28年度から令和5年度に実施されていた住宅リフォーム補助金は、そこから除外されています。

以前のリフォーム補助で水回りを直した方でも、今回の塗装で改めて申請できます。

「昔使ったから、もうダメだろう」とあきらめていた方は、もう一度確認してみてください。

名前は省エネでも外壁と屋根の塗装が対象になる

ここが、この制度で最も誤解されている部分です。市の資料をそのまま示しながら説明します。

対象工事の一覧に「外壁の改修 塗装」と書かれている

安中市の補助対象工事は一覧表で定められていて、その中に次の項目があります。

項目基準・内容
屋根の改修ふき替え、塗装、防水等
雨どいの改修新設、取替え、修繕等
外壁の改修張り替え、塗装、防水等
構造躯体の改修柱、梁、筋交い、基礎などの補強、修繕、木部防腐防蟻処理、シロアリ駆除等

外壁も屋根も、「塗装」という言葉がそのまま入っています。

この一覧には、ほかに断熱改修や窓の改修、高断熱浴槽、節水型便器、高効率エアコン・給湯器・LED照明といった項目も並んでいます。省エネ設備の工事も、塗装も、同じ制度の中で扱われているということです。

「省エネ改修」という制度名だけを見て、「うちは断熱工事じゃないから無理だ」とあきらめてしまう方がいます。もったいない話です。対象工事の一覧まで、ぜひ目を通してみてください。

遮熱塗料や断熱塗料である必要はない

補助の条件として、「遮熱塗料を使うこと」「断熱等級がいくつ以上」といった性能要件は付いていません。

シリコンでもフッ素でも無機でも、通常の塗り替えで対象になります。

これは正直、ありがたい設計です。自治体によっては「遮熱塗料に限る」という条件がついていて、必要のない塗料に切り替えてまで補助金を取りにいく、という本末転倒が起きるんです。

私は現場で、そういう相談を何度も受けてきました。「補助金が出る塗料に変えてください」と。でも、家の状態と塗料の相性は、補助金の都合とは関係ありません。北面がコケだらけの家に、遮熱性能だけ高い塗料を塗っても意味がないんです。

安中市の制度は、そこを縛っていません。だから「その家に必要な塗料」を選んだうえで、補助金が使えます。

雨どいや木部の補修も一緒に対象にできる

見落とされがちですが、雨どいの新設・取替え・修繕も同じ一覧に入っています。

外壁塗装で足場を組んだついでに雨どいを交換する方は多いです。これも対象経費に入れられます。

さらに、木部の防腐防蟻処理やシロアリ駆除も「構造躯体の改修」として入っています。

外壁と屋根の塗装だけで上限に届くケースがほとんどですが、部分補修で金額が足りないときは、この範囲まで見積書に入るか業者に確認してみてください。

いくら戻るのか金額の計算方法

金額の話をします。安中市は受け取り方で額が変わるので、丁寧に見ていきます。

基本は対象経費の20パーセント・上限10万円

補助金の額は、補助対象経費に10分の2(20パーセント)を掛けた額です。1,000円未満は切り捨てになります。

そして、対象経費が5万円(税込)以上であることが条件です。部分的な補修工事でも、5万円を超えていれば申請できます。

現金で受け取る場合の上限は10万円です。

UMECAで受け取ると1万円上乗せされる

受け取り方は、現金か、市の電子地域通貨「UMECA」かを選べます。

受取方法計算上限
現金対象経費×20%10万円
UMECA対象経費×20%+その10%を上乗せ11万円分のポイント

UMECAを選ぶと、補助額に10パーセントが上乗せされます。上乗せ分も1,000円未満は切り捨てです。

市が案内書に載せている例で確認してみましょう。対象経費が49万9,000円の工事の場合です。

  • 499,000円 × 20% = 99,800円 → 切り捨てで 99,000円
  • 現金の場合:99,000円
  • UMECAの場合:99,000円 × 10% = 9,900円 → 切り捨てで9,000円を上乗せし、108,000円分のポイント

同じ工事でも、受け取り方を選ぶだけで9,000円の差が出ます。

UMECAで受け取るには、申請者のスマートフォンでアプリの登録が必要です。安中市内でよく買い物をする方なら、単純に得な選択肢だと思います。市外での買い物が中心なら、現金のほうが使い勝手はいいでしょう。

工事費別の早見表

対象経費現金の場合UMECAの場合
10万円2万円2万2,000円分
20万円4万円4万4,000円分
30万円6万円6万6,000円分
50万円10万円(上限)11万円分(上限)
100万円10万円(上限)11万円分(上限)

対象経費が50万円に達した時点で、現金もUMECAも上限に届きます。

一般的な戸建ての外壁塗装なら、まず超える金額です。外壁のみでも50万円から150万円、外壁と屋根をまとめれば100万円前後が相場ですから、上限は確実に取れると考えていいでしょう。

逆に言えば、50万円を超えた分は補助額に反映されません。上限に届かせるために工事を足す必要は、まったくないということです。

ここは念を押しておきたいところです。「もう少し工事を増やせば補助金が増えますよ」という説明が出てきたら、それは制度の仕組みと合っていません。

追加募集は先着順・枠は暫定25件

ここが、この記事でいちばん急いでお伝えしたい部分です。

当初の募集は抽選だったが追加募集は直接申し込める

この補助金は、もともと年度の前半に募集があり、申請多数の場合は公開抽選で当選者を決める仕組みでした。

その後、補助金の予算額に残額が生じたため、追加募集に切り替えて募集が再開されました。

追加募集では、抽選を経ずに、いきなり本申請ができます。

受付開始は令和8年8月24日(月曜日)午前8時30分から。終了は、次のどちらか早いほうです。

  • 応募枠の上限に達したとき(暫定25件
  • 令和9年2月12日(金曜日)午後5時15分

市は「応募枠上限に達しましたら、自動でフォームが閉鎖いたします」と明記しています。

つまり今は、抽選運ではなく、動いた早さだけで決まる期間です。

25件という枠をどう受け止めるか

安中市の世帯数を考えれば、25件は決して多くありません。

しかも対象は塗装だけではありません。エアコン、給湯器、内窓、トイレ、浴室。省エネ設備の工事もすべて同じ枠を使います。給湯器の交換なら工事期間も短く、思い立ってすぐ動ける工事です。

塗装は、見積もりを取るのに時間がかかります。何社か比較するなら、なおさらです。

だから「2月12日まであるから年明けに考えよう」という進め方は、正直おすすめできません。

完了報告の期限から逆算する

もう一つ、忘れてはいけない日付があります。

工事完了報告の期限は、令和9年2月26日(金曜日)午後5時15分です。

申請して、交付決定を待って、工事をして、完了報告まで終わらせる。この全部を2月26日までに収める必要があります。

塗装工事は天候に左右されます。冬場は乾燥時間が延び、雨や雪が続けば日程がずれます。松井田地区のような標高の高い場所なら、なおさらです。

外壁と屋根をまとめる場合、足場から完成まで2週間前後は見ておきたい。そこに審査期間を足すと、余裕を持つなら年内には申請を済ませたいところです。

申し込みには見積書と工事前写真が要る

そして、意外と知られていないのがこれです。

申し込みの時点で、市内業者の見積書工事前の写真が必要になります。

つまり、業者に現地を見てもらって見積書を作ってもらわないと、申し込みのスタートラインにすら立てません。

「補助金のことを調べているうちに枠が埋まった」——これが一番多い失敗のパターンです。

制度を調べ終わってから業者を探すのではなく、調べながら並行して家を見てもらう。今の状況では、その進め方が必要です。

あなたは対象になるか人と住宅の条件

金額の次は、自分が申請できるかどうかです。安中市の条件は、他市と比べてかなり緩やかな部類に入ります。

所得制限がないのは大きな特徴

対象になるのは、次のすべてを満たす人です。

条件内容
居住市内の住宅に居住し、その住所で住民基本台帳に記録されている人(完了報告までに居住予定の人を含む)
年齢補助金の交付の申請時において満18歳に達する人
市税市税を完納している人
暴排暴力団員等でない人
過去の利用過去にこの補助金の交付を受けていない人(H28〜R5年度実施の住宅リフォーム補助金を除く)

注目してほしいのは、所得の条件が入っていないことです。

近隣の自治体には、世帯全員の前年所得に上限を設けている制度があります。同居しているお子さんの収入が多いというだけで対象外になることも珍しくありません。

安中市のこの補助金には、その縛りがありません。市税を完納していれば、収入の多寡は問われません。

「どうせ所得で引っかかるだろう」と最初からあきらめていた方は、ぜひ確認してみてください。対象になる方は、かなり広いはずです。

対象になる住宅とならない住宅

対象になるのは、補助対象者が居住もしくは居住を予定する、次の住宅です。

  • 一戸建て住宅
  • 併用住宅(店舗その他事業の用のみに供する部分を除く)
  • 集合住宅の個人専有部分

一方、個人所有でない住宅、賃貸住宅、給与住宅、別荘等の一時的に使用する住宅は対象外です。

店舗兼住宅の場合、事業にのみ使っている部分は除かれます。ただし、居住部分と事業部分が結合した共用部分は含まれます。

外壁は住宅部分と店舗部分がつながっていることが多いので、按分の考え方は見積書の段階で業者と市に確認しておくのが安全です。

他の補助制度との併用に注意

市の案内書には、注意書きがあります。

上記に該当しても、市の他の制度による補助を受ける省エネ改修工事は、対象外です。

同じ工事で、安中市の別の制度と二重に受け取ることはできません。

市には空家リフォーム補助金など、他にも住宅関連の制度があります。どちらを使うのが得か、工事内容によって変わりますので、迷ったら建築住宅課に相談してみてください。

業者の条件がこの制度で一番のハードル

ここが、この補助金で最も間違いが起きやすい部分です。他のすべての条件を満たしていても、ここで外れると一円も出ません。

法人は「本店(本社)が市内」でなければならない

市の案内には、こう書かれています。

【法人の業者】本店(本社)が市内にある業者

そして、こう続きます。

本店(本社)が市外にあり、支店、営業所等のみが市内にある業者に発注した場合は、補助金の交付対象にはなりません。

ここは本当に注意してください。

塗装業界には、「安中支店」「安中営業所」という看板を掲げている会社が少なくありません。チラシに安中市の住所が入っていることもあります。それでも、本店が別の市にあれば対象外です。

判断されるのは施工エリアではなく、登記上の本店がどこにあるかです。

そして厄介なのは、業者側がこの条件を正確に把握していないケースがあることです。悪意ではなく、単純に知らないだけのこともあります。

「うち、安中に営業所ありますから大丈夫ですよ」——この言葉を、そのまま信じないでください。

国税庁のサイトで自分で確認できる

市は、確認方法まで案内してくれています。

国税庁法人番号公表サイトで、会社名を検索すれば登記上の本店所在地が表示されます。誰でも無料で使える公的なデータベースで、市のホームページからもリンクされています。

やることは簡単です。見積もりを取った会社の名前を入れて、出てきた住所が安中市内かどうかを見るだけ。1分で終わります。

契約書にハンコを押す前に、この1分を使ってください。ここを確認しなかったせいで10万円を取り逃がすのは、あまりにもったいない。

個人事業者の場合は条件が少し違う

法人ではなく、個人でやっている塗装店に頼む場合の条件も定められています。

市内に住所を有する個人事業者で、見積書および領収書を市内の事業所で発行できるもの。

地域密着で長くやっている職人さんは、法人化していないことも多いです。その場合は、住所と、書類の発行元が市内かどうかが基準になります。

規模が小さいから技術が劣るということは、まったくありません。私自身、腕のいい一人親方を何人も知っています。

ただ、書類まわりに慣れていない方もいるので、「補助金の申請に使うので、内訳明細つきの見積書を出してもらえますか」と最初に確認しておくと安心です。

補助金だけで業者を決めないという視点

ここで一つ、私が現場で本当に感じていることをお伝えします。

補助金は10万円、UMECAでも11万円です。決して小さくない金額です。

でも、外壁塗装の見積金額は、業者によって数十万円単位で違います。同じ家、同じ塗料でも、です。

だから、こういうことが起こります。補助金の対象になる業者に頼んで、10万円の補助を受けた。でも、別の業者ならもともと20万円安かった。差し引きすると、損をしている。

補助金は判断材料の一つであって、すべてではありません。

「補助金を使った場合の自己負担額」と「補助金を使わない場合の総額」を、同じ土俵に並べてください。

そのうえで、補助金を取りにいくかどうかを決める。この順番が、いちばん損をしません。

複数社から見積りを取ること。まずはそこからです。

申請から入金までの流れ

申請から入金までの流れ

ここからは手続きです。安中市の追加募集は、すべて電子申請で完結します。

全体の流れ

  1. 補助金交付申請(本申請) — LoGoフォームから申請
  2. 交付決定通知書の受領 — 市の受付・審査を経て通知
  3. 工事着工 → 工事完成
  4. 完了報告 — LoGoフォームから報告
  5. 確定通知書の受領 → 補助金の請求・受領

本申請ができるのは、申請者および住宅につき1回限りです。

本申請で必要になるデータ一覧

申請フォームで求められるのは、次のとおりです。

必要なもの補足
UMECA登録情報氏名(カタカナ)・メールアドレス・携帯電話番号。UMECAで受け取る場合のみ
省エネ設備の情報メーカー名・製品名・品番。塗装のみなら該当しません
地図データ申請する住宅の位置を示す案内図。pdf・jpg・jpeg・png
市内業者の見積書補助対象経費の内訳明細が記載されたもの
住宅の外観写真jpg・jpeg・png
補助対象工事予定箇所の工事前写真jpg・jpeg・png
その他市長が必要と認める書類

外壁塗装だけで申請する場合、実質的に用意するのは案内図・見積書・外観写真・工事前写真の四つです。

案内図は、地図アプリの画面を保存して自宅の位置に印をつけたもので構いません。難しく考えなくて大丈夫です。

見積書は「内訳明細つき」であることが条件

添付する見積書は、補助対象経費の内訳明細が記載されたものと指定されています。

「外壁塗装工事一式 980,000円」という一行だけの見積書では通りません。

  • 足場の設置と解体
  • 高圧洗浄
  • 下地補修、コーキング打ち替え
  • 養生
  • 外壁の下塗り・中塗り・上塗り
  • 屋根の下塗り・中塗り・上塗り
  • 付帯部(雨樋、破風、軒天など)の塗装
  • 諸経費

このくらいの粒度で書かれているのが、内訳明細のある見積書です。

実は、これは補助金のためだけの話ではありません。内訳が書けない業者は、そもそも工事の中身を説明できない業者です。

私が他社さんの見積書を見せてもらうとき、最初に見るのがここです。一式でまとめられていると、何回塗るのか、どんな下地処理をするのかが分かりません。分からないものは、比較のしようがないんです。

申請要件が「内訳明細つき」であることは、お客様にとってむしろ好都合だと思っています。堂々と「内訳を書いてください」と言える理由になりますから。

写真の撮り方で失敗しないために

写真は、完了報告のときに「同じ場所の完成後」を撮ることになります。だから工事前の段階で、次の点を意識してください。

  • 住宅の外観写真は、建物全体が入るように撮る
  • 工事前写真は、塗る予定の箇所が分かるように撮る
  • 外壁塗装なら、建物の四面すべてを撮っておくと安心
  • どこから撮ったかを記録しておく(あとで同じ位置から撮るため)

一番多い失敗が、撮影方向のずれです。工事前は南西の角から撮ったのに、完成後は正面から撮ってしまう。これでは比較になりません。

うちでは、施工前に撮影した位置をメモに残しておいて、完成時に同じ場所から撮り直します。足場を解体したあとに気づいて撮り直す、という手間を防ぐためです。

業者に写真を任せる場合も、「完了報告で使うので、同じ位置から撮ってください」と一言伝えておくといいでしょう。

完了報告で必要になるもの

工事が終わったら、報告フォームから提出します。

必要なもの補足
交付決定情報交付決定年月日、交付決定番号、補助金額
領収書補助対象工事に係わるもの
工事完了後の現場写真jpg・jpeg・png
省エネ機器の保証書の写し該当機器を設置した場合のみ。塗装のみなら不要
通帳見開き1枚めくったページ、または振込先の内容が分かるもの
検査済証の写し建築確認申請が必要な工事の場合のみ
その他市長が必要と認める書類

報告期限は令和9年2月26日(金曜日)午後5時15分です。審査完了後に補助金の交付となります。

内容が変わったときは変更申請が必要

工事の途中で内容が変わることはあります。次のいずれかに当てはまるときは、変更交付申請が必要です。

  • 交付決定通知書に記載された補助金額、全体工事費、内補助対象工事費のいずれかが変わる
  • 補助金の受取方法(現金/UMECA)を変える
  • 交付申請時に提出した見積りの内容が変わる
  • 省エネ機器を変更する

そして重要な制約があります。

当初の交付決定を受けた補助金額より、増額することはできません。

申請したあとに工事を追加しても、補助金は増えません。逆に減った場合は、減額の変更申請が要ります。

だから、申請前に工事範囲をきちんと固めておくことが大事です。「足場を組んだら思ったより傷んでいた」は塗装ではよくある話なので、見積もりの段階で細かく見てもらってください。

手続きで困ったら相談窓口へ

電子申請に不安がある方のために、市が相談窓口を開設しています。

  • 場所:(本庁)建築住宅課 ※松井田庁舎では対応していません
  • 時間:午前8時30分〜午後5時15分(閉庁日を除く)
  • 電話:027-382-1111(内線1255・1256・1257)

松井田庁舎では対応していない点にご注意ください。松井田地区にお住まいの方は、本庁まで足を運ぶ必要があります。

この制度で失敗する人の共通点

書類の不備は直せます。でも、これだけは取り返しがつきません。

交付決定の前に着工すると補助は受けられない

市の案内が、繰り返し強調している点です。

交付決定通知を受けてから着工してください。交付決定前に着工した場合は、補助金の交付はできません。

すでに工事に着手している、または完成している工事も対象外です。

塗装工事では、契約から着工までの間に足場屋の日程を押さえます。業者としては早く足場を組みたい。お客様も早く終わらせたい。その気持ちが噛み合って、通知を待たずに始まってしまう。これが一番多い失敗です。

契約の段階で「補助金の交付決定が出るまで着工しないでください」と、はっきり伝えておいてください。まともな業者なら、それで段取りを組み直します。

なお、建築確認申請が必要な工事の場合は、交付決定通知のほかに確認済証の交付を受けてから着工する必要があります。通常の外壁塗装であれば、建築確認は不要です。

契約を急がせる業者には立ち止まる

「補助金の枠が埋まるので、今日契約してください」

こう言われたら、いったん立ち止まってください。

申請に必要なのは見積書であって、契約書ではありません。契約を締結していないと申請できない、というルールは市の案内のどこにも書かれていません。

枠が限られているのは事実です。だから急ぐこと自体は正しい。ただ、急ぐべきは見積もりを取ることと申請することであって、契約を即決することではありません。

急がせる理由が制度に基づいているかどうか。ここは冷静に確認する価値があります。

見積書の「一式」表記に気をつける

これは申請要件の話でもあり、業者選びの話でもあります。

一式でまとめられた見積書は、そもそも申請に使えません。そして、比較の材料にもなりません。

比べるときに見てほしいのは、総額ではなく工程です。

  • 下地処理の内容が書かれているか(高圧洗浄だけで終わっていないか)
  • 何回塗るのか(下塗り・中塗り・上塗りの3回が基本)
  • 使う塗料の商品名と、必要な缶数が書かれているか
  • コーキングは打ち替えか、増し打ちか
  • 付帯部(雨樋、破風、軒天)が含まれているか

安い見積書は、たいていこのどこかが抜けています。

私が現場で一番大事にしているのは、下地です。どんなに高い塗料を使っても、下地の処理が甘ければ数年で剥がれます。逆に、下地さえきちんと作れば、塗料の性能は素直に出ます。

塗料メーカーには何度も問い合わせてきましたし、自分たちで試して、目で見て確かめたものだけを提案しています。カタログの耐用年数をそのまま信じないのは、そのためです。

安中の気候と塗り替えどきの見極め方

制度の話が続いたので、本業の話をさせてください。補助金は取れたけれど工事で後悔した、では意味がないからです。

寒暖差とからっ風が塗膜に効いてくる

安中市は、群馬県の西端に近い内陸部です。碓氷川に沿って市街地が広がり、松井田地区へ向かうほど標高が上がります。

内陸性の気候で、夏は暑く、冬は冷え込みます。この寒暖差が、外壁の塗膜には効いてきます。

塗膜は、温度が上がれば伸び、下がれば縮みます。一日のなかで、そして一年のなかで、この伸縮を延々と繰り返す。差が大きい土地ほど、負担は大きくなります。

冬のからっ風も無視できません。砂ぼこりを含んだ風が外壁に当たり続けると、細かい傷が積み重なって、表面が少しずつ削られていきます。

松井田地区のように標高が高い場所では、冷え込みも積雪の影響も市街地より厳しくなります。同じ安中市内でも、条件は一様ではありません。

だから私は、カタログの「耐用年数15年」という数字をそのまま鵜呑みにしません。あれは標準的な条件での数値です。

塗り替えのサインは触れば分かる

「うちはまだ大丈夫か」を判断する目安を挙げます。

症状意味するところ
チョーキング(手で触ると白い粉がつく)塗膜の樹脂が劣化している。塗り替え検討の目安
色あせ・つやの消失紫外線による劣化が進んでいる
ひび割れ(クラック)幅が広いものは下地まで進んでいる可能性がある
コーキングの切れ・肉やせ目地から雨水が入るおそれ。塗装より先に処置が必要
塗膜の膨れ・剥がれすでに水が回っている可能性。早めの診断を
北面のコケ・藻湿気がこもっている。洗浄と下地処理が重要になる

一番簡単なのは、外壁を手のひらでなでてみることです。白い粉がつくようなら、塗膜が役目を終えかけています。

ただ、これはあくまで目安です。同じ家でも、南面と北面ではまるで傷み方が違います。日当たりのいい面は紫外線でやられ、北面は湿気とコケでやられる。四面を見ないと、本当のところは分かりません。

補助金の枠より、家の傷みのほうが待ってくれない

正直に申し上げておきたいことがあります。

枠が埋まってしまったら、来年度を待つという選択もあります。制度自体は続く可能性が高いですから。

ただ、塗膜が切れた状態で一年、二年と放っておくと、下地そのものが傷みます。そうなると塗装だけでは済まなくなる。補助金10万円を待っている間に、工事費が30万円増える。こういうことが実際に起こります。

だから順番としては、まず家の状態を知ることです。「まだ数年もつ」と分かれば、落ち着いて来年度を狙えばいい。「もう限界だ」と分かれば、補助金とは切り離して動いたほうがいい。

診断してみないと、その判断ができないんです。

よくあるご質問

制度と対象について

Q. 外壁塗装は本当に対象になりますか

対象です。市が示す対象工事の一覧に、外壁の改修として「張り替え、塗装、防水等」、屋根の改修として「ふき替え、塗装、防水等」と明記されています。

Q. 遮熱塗料や断熱塗料でないとダメですか

そういった条件はありません。対象工事の一覧に塗料の性能に関する指定はなく、通常の塗り替えで使えます。

Q. 今からでも間に合いますか

追加募集が令和8年8月24日から受付中です。ただし応募枠が暫定25件で、埋まった時点でフォームが自動的に閉鎖されます。期限の令和9年2月12日まで残っている保証はありませんので、早めの申請をおすすめします。

Q. 昔、市の住宅リフォーム補助金を使いました。もう使えませんか

使えます。市の案内に「令和5年度まで実施した住宅リフォーム補助を利用した方も申請が可能です」と明記されています。除外されるのは、住宅省エネ改修補助金そのものを受けたことがある場合です。

金額と受け取り方について

Q. いくら戻ってきますか

対象経費の20パーセントです。上限は現金で10万円、UMECAで11万円分のポイント。対象経費が50万円に達すれば上限に届きます。一般的な戸建ての外壁塗装なら、ほぼ確実に上限です。

Q. 現金とUMECA、どちらが得ですか

金額だけなら UMECA です。補助額に10パーセントが上乗せされ、上限も1万円分多くなります。ただしUMECAは安中市内で使うものなので、市内での買い物が多いかどうかで判断してください。受け取りにはスマートフォンでのアプリ登録が必要です。

Q. 対象経費に下限はありますか

5万円(税込)以上です。部分的な補修工事でも、5万円を超えていれば申請できます。

Q. 工事費を増やせば補助金も増えますか

増えません。対象経費50万円で上限に届き、それ以上は反映されません。上限に届かせるために工事を追加する必要はありません。

工事と業者選びについて

Q. どんな業者に頼めばいいですか

法人の場合は本店(本社)が安中市内にある業者、個人事業者の場合は市内に住所があり見積書と領収書を市内の事業所で発行できる方が条件です。本店が市外で、支店や営業所のみが市内にある業者は対象になりません。

Q. 業者の本店がどこにあるか、自分で調べられますか

調べられます。国税庁法人番号公表サイトで会社名を検索すると、登記上の本店所在地が確認できます。無料で誰でも使えるので、契約前にご自身で確認してください。

Q. 屋根も一緒に塗れますか

塗れます。屋根の塗装も同じ一覧に入っています。外壁と同時に施工すれば足場が一度で済むので、別々に行うより総額を抑えられます。

Q. 交付決定の前に工事を始めてしまったらどうなりますか

補助金は交付されません。すでに着手または完成している工事は対象外です。あとから救済できない部分なので、必ず交付決定通知を受けてから着工してください。

相談について

Q. 相見積もりの一社としてでもいいですか

もちろんです。むしろ、そうしてください。外壁塗装は数十万から百万円を超える買い物です。複数社を並べて、金額と工程を比べてから決めるのが当たり前だと思っています。

Q. 他社の見積書を見てもらえますか

歓迎します。工程が書かれているか、塗料の缶数が合っているか、下地処理が入っているか。職人の目で見て、正直にお伝えします。他社さんを否定するためではなく、あなたが判断するための材料としてです。

Q. 診断だけ、見積もりだけでもいいですか

構いません。診断の結果、「まだ塗らなくて大丈夫です」とお伝えすることもあります。まだもつ家を塗るのは、お客様にとっても私たちにとっても意味がないからです。

まとめ

安中市で外壁塗装に使える補助金について整理しました。

  • 制度名は「安中市住宅省エネ改修補助金」。 名前は省エネですが、外壁と屋根の塗装は対象工事の一覧に明記されています
  • 遮熱塗料などの性能条件はなし。 普通の塗り替えでそのまま使えます
  • 補助額は対象経費の20パーセント、上限は現金10万円。 対象経費50万円で上限に届きます
  • UMECAで受け取ると10パーセント上乗せ、上限11万円分
  • 対象経費は5万円(税込)以上
  • 今は追加募集の受付中。 令和8年8月24日開始、抽選なしで直接本申請できます
  • 枠は暫定25件で先着。 上限に達すると自動でフォームが閉鎖されます
  • 所得制限はなし。 ただし市税の完納が条件です
  • 過去の住宅リフォーム補助(H28〜R5)を使った方も申請可能
  • 法人業者は本店が市内であることが必須。 国税庁法人番号公表サイトで確認できます
  • 交付決定前の着工は対象外。 最も取り返しのつかない失敗です
  • 完了報告の期限は令和9年2月26日午後5時15分

この制度で急ぐべき理由は、締切ではなく枠です。25件が埋まれば、2月を待たずに終わります。

そして申し込みには、内訳明細の入った見積書と工事前の写真が要ります。業者に現地を見てもらうところから逆算すると、思っているより時間がありません。

制度を調べ終わってから動くのではなく、調べながら同時に家を見てもらう。今回は、その並行作業が必要な状況です。

ただ、焦って業者を決めてしまうのだけは避けてください。補助金は10万円ですが、見積金額の差はそれよりずっと大きいことがあります。

補助金を使った場合の自己負担額と、使わない場合の総額。この二つを同じ土俵に並べて、納得できるほうを選んでください。

一人で悩まず、まずは家の状態を知るところから始めてみてください。

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塗装は9割職人で決まる