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【3分で分かる!】高崎市の外壁塗装助成金を分かりやすく解説!

「高崎市で外壁塗装をするとき、使える助成金はないだろうか」
「あるとは聞いたけれど、いくら戻ってくるのか分からない」

そんなふうに調べていて、このページにたどり着いた方が多いと思います。

外壁塗装は、人生で一度か二度の大きな買い物です。百万円を超える工事に、市から支援が出るなら使いたい。当然のことだと思います。

申し遅れました。高崎市片岡町を拠点に、塗装会社を営んでいるヤマトリフォームの登丸です。

塗装職人の家に生まれ、二代目として二十年以上ハケを握ってきました。うちには営業マンが一人もいません。見積りに伺うのも、塗るのも、あとから点検に来るのも、同じ職人です。

だからこそ、この助成金の話も、営業トークではなく現場の実感としてお伝えできます。

先にお答えします。

高崎市には「住環境改善助成事業」という制度があります。

助成額は工事費の30パーセント、上限20万円。外壁塗装も屋根塗装も、対象工事にはっきり入っています。

ただし、ひとつだけ先に正直にお伝えしなければならないことがあります。

令和8年度の事前申請の受付は、8月31日をもって終了しました。今から新しく申し込むことはできません。

でも、だからこの記事を閉じてほしいわけではないんです。この補助金は来年度も出てくる可能性があります。その予習としてこの記事を是非ご覧ください!

読み終わるころには、この補助金の対象・申請の流れなどがはっきりとわかるはずです!

高崎市の住環境改善助成事業とはどんな制度か?

まず、この制度がどういう性格のものなのかを押さえておきます。ここが分かると、後半の細かい条件が「なぜそうなっているのか」まで腑に落ちます。

市内業者の利用を条件にした地元支援の制度

高崎市の住環境改善助成事業は、市民のみなさんが市内の工事業者を利用して住宅を改修・修繕する場合に、その費用の一部を助成する制度です。

ポイントは、この制度が「住まいの支援」であると同時に「市内の中小企業の支援」でもある、というところです。

高崎市の案内にも、中小企業支援という目的がはっきり書かれています。だから業者は市内、住宅も市内、住んでいるのも市内。この三つが揃っていることが前提になります。

制度の趣旨が地元にお金を回すことにあるので、条件の一つひとつがそこにつながっています。「なぜ市外の業者ではダメなのか」と思ったら、この目的を思い出してください。

外壁塗装と屋根塗装は対象工事に入っている

補助金を調べるとき、多くの方が最初に不安になるのが「自分がやりたい工事は本当に対象なのか」という点です。

ここは安心してください。高崎市のパンフレットには、対象となる工事例として次のように書かれています。

  • 外壁や屋根の塗装などの外装工事
  • 浴室やキッチンなどの水回り改修工事
  • エアコンの設置又は更新工事
  • 壁紙の張替えなどの内装工事
  • 障子や襖などの建具や畳の取替え

一番上に外装工事が挙げられています。しかも「遮熱塗料でなければダメ」「断熱性能が何パーセント以上」といった性能条件はありません。

一般的な外壁塗装・屋根塗装で、そのまま使えます。

自治体によっては「省エネ塗料に限る」「一定以上の断熱等級が必要」といった条件がついて、結局あきらめる方も少なくありません。その点、高崎市の制度は塗装を考えている方にとって、素直に使いやすい設計になっていると思います。

令和8年度から広がった二つの変更点

今年度、高崎市はこの制度の対象を広げました。変わったのは、次の二点です。

変更点内容
少額工事の解禁これまで対象外だった20万円未満の工事も対象になった
エアコンの追加エアコンの設置工事・更新工事が対象に加わった

エアコンについては申請方法も見直されていて、事前申請と本申請を同時に申請できるようになりました。

20万円未満の工事が対象になったのは、地味ですが大きい変更です。「部分的な補修だけしたい」「傷んでいる面だけ塗りたい」という方にも、道が開けました。

正直に言うと、私は現場でこういう相談をよく受けます。「全部やると高いから、傷んでいるところだけ直したい」。その気持ちはよく分かるんです。ただ、外壁は足場を組む工事なので、部分補修を何度も繰り返すと、かえって総額が膨らむことがあります。少額工事が使えるようになった今だからこそ、「どこまでやるのが結局いちばん安いのか」を一度きちんと計算してみてほしいと思います。

令和8年度の受付状況を正しく把握する

ここが今、最も大事な話です。制度の中身より先に、自分が今どの位置にいるのかを確認してください。

事前申請の受付は8月31日で終了した

高崎市の住環境改善助成事業は、必ず「事前申請」から始まります。

その事前申請の受付期間は、令和8年7月1日から8月31日まででした。すでに終了しています。

つまり、今からこの助成金を新しく申し込むことはできません。窓口でも、電子申請でも、郵送でも同じです。

残念ですが、ここは正確にお伝えしないといけないところです。「まだ間に合いますよ」と言って工事の話を進める業者がいたとしたら、それは事実と違います。

証明書が届いている方の本申請は11月30日まで

一方で、7月から8月のあいだに事前申請を済ませ、市から「住環境改善助成事業に関する証明書」が届いている方。この方はまだ手続きの途中です。

本申請の受付期間は、証明書が到達してから令和8年11月30日までです。

ここで手続きが止まってしまうと、せっかく取った証明書が無駄になります。証明書が届いているのに本申請をしていない方は、急いでください。

本申請では工事の内容と金額が審査されます。市内業者の見積書、施工前の写真、平面図などが必要になるので、業者との打ち合わせも含めて時間がかかります。

11月30日の直前に駆け込むのではなく、10月中には業者を決めて見積書を用意しておくくらいの余裕がほしいところです。

本申請の窓口は市役所9階の建築住宅課だけになった

見落としやすい変更があります。

8月17日から、本申請の受付窓口は市役所9階の建築住宅課のみになりました。各支所では本申請の受付ができません。

ただし、実績報告は引き続き各支所の窓口でも受け付けてもらえます。

「支所が近いから支所で」と考えていた方は、本申請だけは本庁に行く必要があります。受付時間は平日の午前8時30分から午後5時15分までです。

うちのお客様でも、支所に行ってから本庁に回された、という話がありました。片道の時間が惜しいので、出向く前に一度確認しておくことをおすすめします。

これから検討する方は来年度に向けて動く

では、今年度に間に合わなかった方はどうすればいいか。

高崎市の住環境改善助成事業は、これまでも毎年度実施されています。令和8年度も7月1日から受付が始まりました。来年度も同じ形で実施されるかどうかは市の決定次第ですが、例年のパターンを踏まえるなら、夏前には情報が出ると考えておくのが自然です。

そのうえで、今のうちにやっておくと得なことがあります。

一つ目は、家の状態を知っておくこと。 塗り替えは「いつでもいい」ものではありません。塗膜が切れてから何年も放っておくと、下地そのものが傷んで、塗装だけでは済まなくなります。助成金を待っている間に工事費が倍になった、では本末転倒です。

二つ目は、業者を先に決めておくこと。 事前申請の受付が始まる7月は、塗装業界の繁忙期に入る手前です。申請が通ってから業者を探し始めると、着工が秋以降にずれ込みます。

三つ目は、所得と市税の状況を確認しておくこと。 後述しますが、この制度には世帯全員にかかる条件があります。ここは直前にどうにかできる話ではないので、早めに把握しておく意味があります。

私は毎年この時期、「去年知っていれば」という声を聞きます。制度そのものより、段取りで損をしている方が本当に多いんです。だから来年に向けて動くというのは、決して消極的な選択ではありません。

助成金額は工事費の30パーセント・上限20万円

金額の話をします。ここは多くの方が一番気にされるところです。

66万円台の工事で上限に届く計算

助成額は、対象工事に要する経費の30パーセント。上限は20万円です。

30パーセントという助成率は、自治体の住宅リフォーム助成としてはかなり手厚い部類に入ります。10パーセント程度の自治体も珍しくありません。

上限20万円に届くのは、工事費が約66万7千円を超えたときです。

対象工事費助成額の目安
15万円4万5千円
30万円9万円
50万円15万円
約66万7千円20万円(上限に到達)
100万円20万円(上限)
150万円20万円(上限)

一般的な戸建ての外壁塗装であれば、上限の20万円が視野に入ります。

外壁のみで50万円から150万円、外壁と屋根をまとめると100万円から150万円というのが、うちで扱っている工事のボリュームゾーンです。この価格帯なら、ほぼ上限に届く計算になります。

外壁と屋根をまとめると足場も助成も効率がいい

外壁塗装をするとき、屋根を同時にやるかどうかで迷う方は多いです。

助成金という観点だけで言えば、工事費が上がるほど上限には届きやすくなります。ただ、私が本当にお伝えしたいのはそこではありません。

足場です。

外壁も屋根も、足場を組まないと工事ができません。足場代は工事費の中で決して小さくない割合を占めます。外壁を塗った三年後に屋根を塗るとなると、足場代をもう一度払うことになります。

だから、屋根の状態が「あと数年で塗り替え時期」なのであれば、一緒にやったほうが総額は下がります。

逆に、屋根がまだ十分もつのなら、無理に勧めることはしません。うちには営業マンがいないので、工事を増やす動機がないんです。診断して、必要なら必要と言い、必要でなければそう言う。それだけです。

助成件数は450件程度という枠がある

もう一つ知っておいてほしいことがあります。

この制度の助成件数は、450件程度とされています。申請が予算額に達した場合は、受け付けできないことがあると案内されています。

つまり、受付期間内であっても、枠が埋まれば終わりということです。

来年度に申し込む予定の方は、受付開始の7月1日をカレンダーに入れておいてください。この手の制度は、初日から動いた人が確実です。

対象になる人・住宅の条件を確認する

金額の次は、そもそも自分が対象かどうかです。ここは意外と厳しめの条件が入っているので、丁寧に見ていきます。

世帯全員の前年所得が400万円以下であること

対象になるのは、高崎市内に住宅を所有し、そこに居住(住民登録)している本人か、同一世帯の人です。

そのうえで、次の条件をすべて満たす必要があります。

条件内容
所得本人と世帯員の中に、前年の合計所得金額が400万円を超える人がいないこと
市税本人と世帯員の中に、市税を滞納している人がいないこと
過去の利用過去に住環境改善助成事業の助成金の交付を受けていないこと
暴排条例高崎市暴力団排除条例第2条第1項第1号から第3号に該当しないこと

ここで一番つまずきやすいのが所得条件です。

申請者本人だけでなく、同一世帯の全員が対象になります。

たとえば、親御さんが申請者でも、同居しているお子さんの前年の合計所得が400万円を超えていれば、その世帯は対象外になります。

「合計所得金額」は、額面の年収とは違う数字です。給与収入から給与所得控除を引いたあとの金額なので、年収400万円イコール合計所得400万円ではありません。ここは自己判断せず、市の窓口か課税証明で確認してください。

なお、1月2日以降に他市町村から転入した世帯員がいる場合は、その方の所得証明書(1ヶ月以内のもの)を添付する必要があります。

過去に一度使っていると二度目はない

見落としがちですが、大事な条件です。

過去にこの助成金の交付を受けていないことが条件になっています。

つまり、一世帯につき一回きりです。以前この制度で水回りを直した、という方は、今回外壁塗装で使うことはできません。

だからこそ、「どのタイミングで、どの工事に使うか」を考える価値があります。上限20万円まで受けられるのは一度だけ。それなら、金額の大きい工事に充てたほうが得です。

外壁塗装は、住宅のリフォームの中でも金額が大きく、しかも必ず一度は必要になる工事です。使いどころとしては、相性がいいと思います。

対象になる住宅とならない部分

対象になるのは、高崎市内にあり、現在居住している自己居住用の住宅です。

  • マンションなどの集合住宅の場合は、個人の専有部分のみ
  • 店舗等の併用住宅の場合は、個人住宅部分のみ

賃貸に出している物件や、空き家、別荘は対象になりません。あくまで「自分が住んでいる家」が前提です。

工事を頼む業者は「高崎市内の業者」が条件

この制度で必ず押さえてほしいのが、業者の条件です。ここを間違えると、他のすべての条件を満たしていても助成が受けられません。

見積書と領収書を市内の住所で出せるかどうか

対象になるのは、高崎市内の業者を利用する工事です。

高崎市はこの「市内の業者」を、市内の住所表記で見積書、領収書が発行できる工事業者と定義しています。

つまり判断基準は、書類に記載される住所です。

「うちも高崎で仕事してますよ」という言い方をする業者は多いですが、大事なのは施工エリアではなく、見積書と領収書に高崎市内の住所が入るかどうかです。

見積もりを取る段階で、はっきり聞いてください。「御社は住環境改善助成事業の対象業者になりますか」と一言確認するだけで済みます。

ちなみに、うちの所在地は高崎市片岡町です。この制度の対象業者にあたります。ただ、これは「だからうちに」という話ではなく、他社さんに頼む場合でも必ず同じ確認をしてほしい、というお願いです。ここを確認しないまま契約して、あとで対象外だと分かるのが一番つらいですから。

対象になる工事・ならない工事の線引き

高崎市が示している線引きは、次のとおりです。

対象になる工事対象にならない工事
外壁や屋根の塗装などの外装工事別棟の車庫や物置などの工事
浴室やキッチンなどの水回り改修工事門扉やブロック塀などの外構工事
エアコンの設置又は更新工事給湯器、便器などの製品単体の購入
壁紙の張替えなどの内装工事防虫や消毒、ハウスクリーニング
障子や襖などの建具や畳の取替え

考え方はシンプルで、居住する住宅そのものの改修が対象です。家から離れたところにあるもの、家の周りにあるものは対象になりません。

外構工事は見積書を分けておく

塗装の現場では、こういう相談がよくあります。

「せっかく足場を組むなら、ブロック塀もカーポートも一緒にきれいにしてほしい」

気持ちはよく分かります。ただ、外構は対象外です。

ここで大事なのが、見積書の書き方です。住宅本体の塗装と外構工事を一つの項目にまとめてしまうと、対象部分の金額が分からなくなります。

必ず、見積書の中で住宅本体と外構を分けてもらってください。

これは業者に言えばやってくれることです。むしろ、助成金の申請に慣れている業者なら、言われる前に分けています。見積書を見たときに項目が分かれているかどうかは、その業者が地元の制度をどれだけ扱っているかの目安にもなります。

なお、他の助成制度を同時に使うこともできます。一つの工事に対して複数の助成金を重ねることはできませんが、工事箇所が別であれば、それぞれに対して使えます。

申請から入金までの流れは三段階

ここからは手続きの話です。高崎市の制度は、工事に着手する前に二度の手続きが必要という点が特徴です。ここを理解していないと、まず間違いなくつまずきます。

全体の流れ

  1. 事前申請(受付は7月1日〜8月31日/終了)→ 人の条件を審査 → 証明書が郵送される(約3週間)
  2. 本申請(証明書到達〜11月30日)→ 工事の条件を審査 → 交付決定通知書が郵送される(約3週間)
  3. 工事着手 → 完成 → 工事代金の支払い・領収書の受領
  4. 実績報告(領収書受領〜令和9年2月26日)→ 審査 → 約1ヶ月で口座に振込

高崎市も案内していますが、この流れなので、申請を早くした方でも工事の着手は8月中旬頃になります。

「7月に申し込んだから7月中に塗れる」ということはありません。ここは最初に頭に入れておいてください。

事前申請では「人」の条件を審査する

一段階目の事前申請では、申請者と世帯の条件が審査されます。所得、市税の滞納の有無、過去の利用歴などです。

提出するのは「証明交付申請書(事前申請書)」。代理申請も可能です。

審査が終わると、市から「住環境改善助成事業に関する証明書」が郵送されてきます。郵送までは約3週間かかります。

令和8年度は、この事前申請に限って電子申請と郵送申請も使えました。窓口に行く時間が取りにくい方には、来年度も同じ仕組みがあるかを確認しておくと便利です。

本申請では「工事」の条件を審査する

二段階目の本申請では、工事の内容と金額が審査されます。ここで必要になる書類は次のとおりです。

書類補足
助成金交付申請書(本申請書)市の様式
証明書(原本)市から郵送されたもの。原本を添付
工事見積書高崎市内の業者が発行。指定様式で提出
施工前写真住宅の外観と施工箇所の写真
平面図工事を行う階の全体平面図に工事箇所を明示。手書き可
委任状代理申請の場合のみ
他の助成制度の申請書等他制度を併用する場合のみ

注意したいのは、見積書が指定の様式であることです。業者が普段使っている見積書のフォーマットではなく、市の様式で出す必要があります。

平面図については、外壁または屋根の改修だけなら不要です。

写真の撮り方でつまずかないために

写真は、意外と差がつくところです。市が求めているポイントを整理します。

施工前写真

  • 住宅の外観写真と、施工前の工事箇所の写真が必要
  • 外壁塗装の場合は、工事前の住宅の周囲4面を撮影する
  • 工事箇所が複数ある場合はすべて添付する
  • すべての写真に日付を記入する

施工中写真・完成写真(実績報告時)

  • 工事箇所が複数ある場合はすべて添付する
  • 施工前写真と撮影方向を合わせる
  • すべての写真に日付を記入する

一番多い失敗が、撮影方向のずれです。施工前は南西の角から撮ったのに、完成後は正面から撮ってしまう。これでは比較になりません。

うちでは、施工前の写真を撮った位置を記録しておいて、完成時に同じ場所から撮り直します。当たり前のことのようですが、足場を解体したあとに気づいて撮り直す、という手間を防ぐためです。

写真の台紙は市の様式がありますが、直接コピー用紙に印刷しても構わないとされています。

実績報告から振込まで約1ヶ月

工事が完了し、業者に代金を支払って領収書を受け取ったら、三段階目の実績報告です。

受付は領収書受領から令和9年2月26日まで。実績報告に限っては、各支所の窓口でも受け付けてもらえます。

必要になるのは、実績報告書、交付決定通知書の写し、領収書の写し、施工中写真、完成写真、助成金請求書、通帳等の写しなどです。

審査後、約1ヶ月で指定の口座に助成金が振り込まれます。振込先は本人名義の口座のみです。

そして、これも知っておいてください。振り込んだ際に市から連絡はありません。 通帳の記帳などで自分で確認する必要があります。

「まだ振り込まれない」と心配する方がいますが、たいていは入っています。連絡が来ないだけです。

代理申請という選択肢

事前申請、本申請、実績報告のいずれも、代理申請が可能です。委任状を出せば、工事業者などに手続きを任せられます。

平日の日中に市役所へ行くのが難しい方には、現実的な選択肢だと思います。

ただし、代理申請を頼めるかどうかは業者によります。慣れていない業者に頼むと、かえって書類の不備でやり取りが増えることもあります。

見積もりの段階で「申請の代行はしてもらえますか」と聞いてみてください。その答え方で、その業者が地元の制度をどれだけ扱ってきたかが分かります。

この助成で最も多い失敗は着工のタイミング

書類の不備は直せます。でも、これだけは取り返しがつきません。

交付決定通知書が届く前に着工すると対象外

高崎市が繰り返し強調しているのが、この点です。

助成金の交付決定を受けてから工事に着手してください。交付決定前に工事着手した場合は、助成対象になりません。

証明書が届いた段階ではまだダメです。その次の「助成金交付決定通知書」が届いてから、ようやく着工できます。

事前申請から数えると、証明書に約3週間、交付決定通知にさらに約3週間。合わせて一ヶ月半ほど待つことになります。

この待ち時間を知らずに、「もう申請したから大丈夫だろう」と工事を始めてしまう。これが一番もったいない失敗です。

工事代金の前払いも着工とみなされる

もう一つ、見落とされがちな点があります。

高崎市の案内には、交付決定を受ける前の**工事代金の前払い(一部前払いも含む)**もいけない、と書かれています。

塗装工事では、契約時に着手金を払う商習慣がある会社もあります。良かれと思って早めに入金したことが、助成の対象外につながりかねません。

ここは業者側が理解していれば防げる話です。うちでは、助成金を使うお客様の場合、交付決定通知が届くまで入金をお待ちいただくようにしています。

契約前に「助成金を使う予定です」と伝えておけば、まともな業者ならスケジュールも支払いも合わせてくれます。逆に、「早く契約しないと枠が埋まる」と着工を急がせる業者がいたら、その理屈が制度と合っているか、いったん立ち止まって考えてみてください。

金額が変わったときは変更申請が必要

工事を進めるうちに、金額が変わることがあります。

助成金額が減少する場合は、交付決定変更申請書の提出が必要です。

助成金額に変更はないけれど、審査を要する変更内容がある場合は、記載事項変更届を出します。

また、申請者が申請期間中に亡くなり、同世帯の方が引き継ぐ場合は、承継申請書という様式もあります。

いずれの場合も、交付決定通知書の写しの添付が必要です。原本は手元に保管しておいてください。

実績報告のときに、領収書と見積書の金額が異なると手続きが必要になります。工事中に追加や変更が出たら、その時点で業者に伝えてもらい、早めに市に相談するのが安全です。

高崎の気候と、塗り替えどきの見極め方

制度の話が続いたので、最後に本業の話をさせてください。助成金は使えたけれど、肝心の工事で後悔した——それでは意味がないからです。

からっ風と寒暖差が塗膜に効いてくる

高崎は、榛名山から吹き下ろす風の通り道にあります。冬のからっ風は、地元の方なら誰でも知っているとおりです。

この風は、砂ぼこりを含んで外壁に当たり続けます。細かい傷が積み重なると、塗膜の表面が少しずつ削られていきます。

そして夏の暑さ。群馬の夏の気温の高さは全国的にも知られていますが、外壁の表面温度はそれ以上に上がります。

塗膜は温度差で伸び縮みを繰り返します。夏の高温と冬の冷え込み、その差が大きい土地ほど、塗膜への負担は大きくなります。

だから私は、カタログの「耐用年数15年」という数字をそのまま信じません。あれは標準的な条件での数値です。塗料メーカーには何度も問い合わせてきましたし、自分たちで試して、目で見て確かめた工法だけをお客様に提案しています。

塗り替えのサインは触れば分かる

「うちはまだ大丈夫か」を判断する目安をいくつか挙げます。

症状意味するところ
チョーキング(手で触ると白い粉がつく)塗膜の樹脂が劣化している。塗り替え検討の目安
色あせ・つやの消失紫外線による劣化が進んでいる
ひび割れ(クラック)幅が広いものは下地まで進んでいる可能性がある
コーキングの切れ・肉やせ目地から雨水が入るおそれ。塗装より先に処置が必要
塗膜の膨れ・剥がれすでに水が回っている可能性。早めの診断を

一番簡単なのは、外壁を手のひらでなでてみることです。白い粉がつくようなら、塗膜が役目を終えかけています。

ただ、これはあくまで目安です。同じ家でも、南面と北面では傷み方がまるで違います。日当たりのいい面は紫外線でやられ、北面は湿気とコケでやられる。四面を見ないと、本当のところは分かりません。

見積書は金額ではなく工程を見る

相見積もりを取ったら、金額を横に並べたくなります。でも、そこから見てほしいのは総額ではありません。

工程です。

  • 下地処理の内容が書かれているか(高圧洗浄だけで済ませていないか)
  • 何回塗るのか(下塗り・中塗り・上塗りの3回が基本)
  • 使う塗料の商品名と、必要な缶数が書かれているか
  • コーキングは打ち替えか、増し打ちか
  • 付帯部(雨樋、破風、軒天など)が含まれているか

安い見積書は、たいていこのどこかが抜けています。抜いているのではなく、書いていないだけのこともあります。だから聞いてください。

私が現場で一番大事にしているのは、下地です。どんなに高い塗料を使っても、下地の処理が甘ければ数年で剥がれます。逆に、下地さえきちんと作れば、塗料の性能は素直に出ます。

素材によって塗料も変えます。ジョリパットには意匠性を保てる塗材を、木部には無機塗料を。「全部これで塗ります」という提案が出てきたら、なぜその塗料なのかを聞いてみてください。

よくあるご質問

制度と対象について

Q. 外壁塗装は本当に対象になりますか

はい、対象です。高崎市のパンフレットの対象工事例の一番上に「外壁や屋根の塗装などの外装工事」と明記されています。遮熱塗料などの性能条件はなく、一般的な塗装で使えます。

Q. 今から令和8年度の申請はできますか

できません。令和8年度の事前申請の受付は8月31日で終了しました。すでに証明書が届いている方の本申請(11月30日まで)と、実績報告(令和9年2月26日まで)は継続しています。

Q. 過去にこの助成金を使ったことがあります。もう一度使えますか

使えません。過去に住環境改善助成事業の交付を受けていないことが条件です。一世帯につき一度きりの制度とお考えください。

Q. 同居している息子の収入が多いのですが、対象になりますか

前年の合計所得金額が400万円を超える方が世帯にいる場合は対象外です。申請者本人だけでなく、同一世帯の全員が判定の対象になります。合計所得金額は年収とは異なる数字ですので、市の窓口か課税証明でご確認ください。

金額とスケジュールについて

Q. いくら戻ってきますか

対象工事費の30パーセント、上限20万円です。工事費が約66万7千円を超えると上限に届きます。一般的な戸建ての外壁塗装であれば、多くの場合で上限が視野に入ります。

Q. 助成金はいつ振り込まれますか

実績報告の受付から約1ヶ月で、指定の口座(本人名義のみ)に振り込まれます。振込の際に市からの連絡はありませんので、通帳の記帳などでご確認ください。

Q. 申請してすぐ工事を始められますか

始められません。事前申請から証明書まで約3週間、本申請から交付決定通知まで約3週間かかります。高崎市も、早く申請した方でも着工は8月中旬頃になると案内しています。

Q. 交付決定の前に工事を始めてしまったらどうなりますか

助成の対象外になります。工事代金の一部前払いも同じ扱いです。これは救済のきかない部分ですので、必ず交付決定通知書が届いてから着工してください。

工事と業者選びについて

Q. 市外の業者に頼めますか

対象外になります。市内の住所表記で見積書と領収書を発行できる工事業者であることが条件です。見積もりの段階で必ず確認してください。

Q. 屋根も一緒に塗れますか

塗れます。屋根の塗装工事も対象です。外壁と同時に施工すれば足場が一度で済むので、別々に行うより総額を抑えられます。

Q. カーポートやブロック塀の塗装も対象ですか

対象外です。門扉やブロック塀などの外構工事、別棟の車庫や物置は対象になりません。外壁塗装と同時に行う場合は、見積書で住宅本体と分けておく必要があります。

Q. 申請の手続きを業者に任せられますか

任せられます。委任状を提出すれば、事前申請・本申請・実績報告のいずれも代理申請が可能です。ただし対応できるかは業者によりますので、見積もりの段階で確認してください。

ヤマトリフォームへの相談について

Q. 相見積もりの一社としてでもいいですか

もちろんです。むしろ、そうしてください。外壁塗装は数十万から百万円を超える買い物です。複数社を比べて納得してから決めるのが当たり前だと思っています。

Q. 他社の見積書を見てもらえますか

歓迎します。工程が書かれているか、塗料の缶数が合っているか、下地処理が入っているか。職人の目で見て、正直にお伝えします。他社さんの見積もりを否定するためではなく、あなたが判断するための材料としてです。

Q. 診断だけ、見積もりだけでもいいですか

構いません。診断の結果、「まだ塗らなくて大丈夫です」とお伝えすることもあります。まだもつ家を塗るのは、お客様にとっても私たちにとっても意味がないからです。

高崎市で塗装をお考えの方へ

最後に、うちの話を少しだけさせてください。「相見積もりの一社として比べる」ときの判断材料にしていただければと思います。

営業マンがいないという選び方

ヤマトリフォームには、営業マンが一人もいません。事務担当を除く全員が、塗装職人畑で育った人間です。

見積りに伺うのも職人、塗るのも職人、あとから点検に来るのも同じ職人です。

これには理由があります。自分が塗る家の見積りだから、盛れないんです。

営業と施工が分かれている会社では、営業が取ってきた仕事を下請けが塗ります。すると、営業は契約を優先し、職人は決められた金額の中でなんとかしようとする。この構造が、手抜きの温床になります。

うちは元請けから施工まで自社で完結します。下請けへの丸投げがないので、中間マージンもかかりません。

塗料と下地にこだわる理由

私は塗装職人の家に生まれ、二代目としてこの仕事を継ぎました。自分でも「生粋の塗装馬鹿」だと思っています。

会社を大きくすることより、職人一人ひとりの環境を整えることを優先してきました。職人が気持ちよく働けない現場で、いい仕上がりは出ないんです。これは理想論ではなく、二十年やってきた実感です。

塗料は、カタログの数値を鵜呑みにしません。メーカーに何度も問い合わせ、自分たちで試して、目で見て確かめたものだけをお客様に提案しています。

素材ごとに塗料を使い分けるのも、そのためです。同じ「外壁」でも、モルタルとサイディングとジョリパットでは、必要な処理も塗材もまったく違います。

保証と保険、そして申請書類のこと

剥がれの可能性がある部位については、無償での塗り直し保証をお付けしています。

そのうえで、リフォームかし保険(日本住宅保証検査機構)と建設業総合賠償保険に加入しています。万が一のときに、会社の言葉だけでなく制度で裏づけがある状態にしておきたいからです。

助成金の申請書類についても、対応しています。指定様式の見積書、施工前写真、施工中写真、完成写真。写真の撮影方向を揃えることまで含めて、慣れている人間がやれば手戻りが減ります。

まとめ

高崎市の住環境改善助成事業について、外壁塗装の視点から整理しました。

  • 助成額は対象工事費の30パーセント、上限20万円。 助成率としては手厚い部類です
  • 外壁塗装・屋根塗装は対象工事に明記されている。 遮熱などの性能条件はありません
  • 令和8年度は事前申請の受付が8月31日で終了。 新規の申し込みはできません
  • 証明書が届いている方の本申請は11月30日まで。 窓口は市役所9階の建築住宅課のみです
  • 実績報告は令和9年2月26日まで。 こちらは各支所でも受け付けています
  • 条件は世帯全員にかかる。 前年の合計所得400万円超の人がいない、市税の滞納がない、過去に受けていないこと
  • 業者は市内の住所で見積書・領収書を出せることが条件。 施工エリアではなく書類上の住所で判断されます
  • 交付決定前の着工・前払いは対象外。 これが最も多く、最も取り返しのつかない失敗です
  • 外構や別棟は対象外。 同時に工事するなら見積書を分けてもらってください
  • 令和8年度から20万円未満の工事とエアコン設置工事も対象に加わった

今年度に間に合わなかった方も、あきらめる必要はありません。家の状態を知り、業者を決めて、条件を確認しておく。この三つを済ませておけば、次の機会に迷わず動けます。

制度は毎年あるかもしれませんが、家の傷みは待ってくれません。順番としては、まず家を見ることです。

焦らず、納得いくまで比べてください。そのうえで、うちも候補の一つに入れていただけたら嬉しく思います。

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塗装は9割職人で決まる