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富岡市の屋根塗装に補助金はない?その他の最善策を考えたので紹介

「富岡市で屋根を塗るのに、市から出るお金はないものだろうか?」

まずは結論からお伝えします。

富岡市に、屋根塗装だけに使える補助金はありません。 市の住宅系の制度を全部洗い出しましたが、高崎市や太田市にあるような「住宅リフォーム補助金」の枠組みを富岡市は持っていません。

ただ、お金が出る道が2つだけ残っています。

1つは、木造住宅耐震改修等補助金の「リフォーム工事」の枠です。 耐震改修とあわせて行うリフォームに、最大10万円(補助率10分の1)が出ます。屋根塗装はここに入りうる工事です。

もう1つは、富岡製糸場の周辺を対象とした景観形成助成金制度です。 街なみ環境整備事業の区域が83ヘクタールあり、過去に住宅の外観修景への助成が行われた記録があります。

どちらも条件が限られますし、後者は屋根が対象かどうかを市に確認する必要があります。それでも、知らないままにしておく金額ではありません。

そしてこの記事では、塗装で直るものと直らないものの線引きもお伝えします。屋根の防水は3層でできていて、塗装が守るのはそのうち1層だけです。

築30年を超えた家でこれを知らずに塗ると、雨漏りが止まりません。

書いているのは、高崎市片岡町を拠点に富岡市もまわって塗装をしているヤマトリフォームの登丸です。親の跡を継いだ2代目で、20年以上塗装の現場にいます。

【結論】富岡市に屋根塗装の補助金はありません

まず、調べた範囲と結果をお伝えします。

市の住宅系の制度を全部並べます

富岡市が実施している住宅関連の制度は、次のとおりです。

制度屋根塗装との関係
木造住宅無料耐震診断診断のみ。工事費は出ません
木造住宅耐震改修等補助金リフォーム枠に入りうる
富岡市景観形成助成金制度区域内なら可能性あり。要確認
空き家除却補助金解体のみ
空き家家財道具等片付け補助金片付けのみ
危険ブロック塀等撤去費補助事業対象外
浄化槽設置整備事業補助金対象外

空き家の制度は除却と片付けです。他市にある「空き家改修補助」にあたる制度は、富岡市では見つかりませんでした。

リフォーム費用に出る一般制度はありません

「住宅リフォーム補助金」「住宅改修補助金」「省エネ改修補助金」という名称の制度は、富岡市にありません。

この分野は、自治体によって差がとても大きいです。

市一般リフォーム補助
高崎市30パーセント・上限20万円
太田市30パーセント・上限20万円
安中市20パーセント・上限10万円
長野原町20パーセント・上限20万円
富岡市制度がありません

隣の安中市にも、同じ西毛地域の長野原町にもあります。富岡市は今のところその枠組みを持っていません。

制度は年度ごとに変わります。最終的な確認は建築課(0274-62-1511)です。 「屋根塗装に使える補助金はありますか」と一言聞けば済みます。

富岡市でも使えますという記事について

検索すると「富岡市の屋根塗装助成金」といったタイトルのページが出てきます。

そのなかには、国の制度を富岡市独自の制度のように紹介しているものがあります。国の制度は全国どこでも同じで、一般的な屋根塗装は対象になりません。

国の住宅省エネ事業を市の制度のように書いているもの、「遮熱塗料なら最大100万円」とうたうもの、他市の制度を混ぜているもの。どれも富岡市では使えません。

私が現場で困るのが、これです。「ネットで補助金が出ると書いてありました」とおっしゃるお客様に、「富岡市にはないんです」とお伝えするのは、こちらもつらい。

ですからこの記事では、事実のまま書いておきます。

唯一お金が出る道は耐震改修のリフォーム枠です

ここが本題です。条件は限られますが、当てはまる方には大きい話です。

リフォーム工事に最大10万円

富岡市の木造住宅耐震改修等補助金には、耐震改修そのものへの補助に加えて、あわせて行うリフォーム工事への補助枠があります。

補助の種類補助額
精密診断最大12万円(補助率4/5)
補強計画の作成最大28万円(補助率4/5)
耐震改修工事最大100万円(補助率4/5)※重点区域内は最大120万円
耐震シェルター等の設置最大30万円(補助率1/2)
リフォーム工事最大10万円(補助率1/10)

このいちばん下の枠が、屋根塗装に関わってきます。

補助率は10分の1です

補助率が10分の1なので、工事費100万円で上限の10万円に届きます。

リフォーム工事費補助額
40万円4万円
60万円6万円
80万円8万円
100万円10万円(上限)

屋根塗装だけなら40万円から70万円なので、4万円から7万円ほどです。屋根と外壁をまとめれば100万円を超えるので、上限に届きます。

耐震改修工事そのものは補助率5分の4・上限100万円ですから、両方合わせれば大きな金額になります。

耐震改修を実際に行うことが前提です

ここが厳しいところです。

リフォーム枠だけを使うことはできません。 耐震改修工事を実際に行うことが前提になっています。

屋根塗装だけをしたい方は使えません。耐震改修をして、あわせて屋根も塗るなら使えます。

耐震診断だけを受けたい方は、診断は無料ですが工事の補助はありません。

「屋根塗装だけしたい」という方には、残念ながら使えません。そこは正直にお伝えしておきます。

耐震改修等補助金の全体像

当てはまる可能性のある方向けに、制度を整理します。

重点区域内なら最大120万円

耐震改修工事の補助は、通常は上限100万円です。ただし重点区域内の住宅は最大120万円になります。

富岡市は関東平野北西縁断層帯の影響を受ける地域とされていて、市が耐震化を進めている区域があります。ご自宅が区域内かどうかは建築課で確認できます。

項目内容
耐震改修工事の補助率4分の5以内
上限100万円
重点区域内の上限120万円
所管建設水道部 建築課
電話0274-62-1511
所在地富岡市富岡1460-1

代理受領制度で立て替えが要りません

この制度には代理受領制度があります。

通常なら工事費を全額いったん払って、あとから補助金を受け取ります。代理受領なら、施工業者が補助金を直接受け取るので、施主は差額だけを払えば済みます。

通常なら工事費の全額をいったん払いますが、代理受領なら補助金を引いた額だけで済みます。

耐震改修と屋根塗装をまとめると200万円を超えることもあります。そのとき手元から出る金額が100万円以上変わるので、使えるなら使ったほうがいいです。

無料の耐震診断から始まります

富岡市は木造住宅の無料耐震診断を実施しています。募集は10戸程度です。

この診断が入口になります。 診断の結果で上部構造評点が1.0未満と出なければ、そのあとの補助に進めません。

富岡市の建築課は、耐震診断・補強計画・耐震改修についてガイドブックも公開しています。手元に置いておくと話が早くなります。

あなたの家は対象になるか|5つの条件

条件を確認してください。1つでも外れていると使えません。

昭和56年5月31日以前の木造住宅

いちばん大きな条件です。

昭和56年5月31日以前に着工された木造住宅であることが必要です。それより後の建物は、新しい耐震基準で建てられているため対象外になります。

昭和56年は1981年です。今から45年前になります。

在来軸組構法か伝統的構法であること

構法の条件もあります。

階数は平屋または2階建て。構法は在来軸組構法か伝統的構法です。

富岡市の市街地には古い家が多く残っています。伝統的構法が対象に入っているのは、こうした土地の事情に合わせたものだと思います。

耐震診断で評点1.0未満と出ること

診断の結果が条件になります。

上部構造評点が1.0未満と判断された住宅が対象です。1.0以上なら、すでに必要な耐震性があると判断されるので補助の対象外になります。

これは診断を受けないと分かりません。だから無料耐震診断が入口になります。

10年以上住む予定があること

居住についての条件です。

条件内容
住民登録工事完了から3か月以内に住民登録すること
居住期間10年以上居住する人
市税滞納していない人

10年以上という期間が設定されています。 売却を考えている家、空き家にする予定の家では使えません。

他の補助を受けていないこと

改修工事について、市の他の補助等を受けていないことが条件です。

景観形成助成金を同じ工事で使う場合は、ここに引っかかる可能性があります。両方を検討している方は、先に市へ確認してください。

順番を間違えると使えません

手続きの順番が重要です。

診断から契約までの流れ

順番やること
1市に木造住宅無料耐震診断を申し込む
2診断結果が評点1.0未満なら 精密診断や補強計画へ進む
3耐震改修工事とあわせて行うリフォーム工事の内容を決める
4工事等の契約前に補助金の申請をする
5交付決定を受けてから契約・着工

契約の前に申請します

市は、工事等の契約前に申請が必要だと明記しています。

契約してしまってからでは間に合いません。 ここは例外がありません。

屋根塗装は、見積もりを取ったらそのまま契約してしまいたくなる工事です。しかしこの制度を使うなら、契約書にハンコを押す前に申請を済ませる必要があります。

見積もりを取ったら、契約の前に申請します。交付決定を待って、それから契約と着工です。

この順番が崩れると対象外になります。

枠は5戸程度です

募集件数が限られています。

無料耐震診断は10戸程度、耐震改修等は5戸程度とされています。

耐震改修等は5戸程度です。 そして受付期間は年度の前半に設定されています。

診断を受けて、精密診断と補強計画を作って、工事内容を決めて、申請する。この全部を年度の前半に収める必要があります。

思い立ったらすぐ動かないと間に合いません。 実施状況、受付期間、件数は年度によって変わるので、必ず建築課(0274-62-1511)に確認してください。

富岡製糸場の周辺には別の制度があります

富岡市ならではの話です。

景観形成助成金制度があります

富岡市には「富岡市景観形成助成金制度」があります。要綱は平成26年10月14日の告示で、その後も改正されています。

所管は都市計画課(0274-62-1511)です。

富岡市は景観計画を持ち、景観法と市の景観条例にもとづく届出の仕組みも整えています。「景観重要資源」という制度もあります。

街なみ環境整備事業の区域は83ヘクタールです

もう1つ、関連する事業があります。

群馬県が公開している地域住宅計画に、富岡市の街なみ環境整備事業についての記載があります。原文です。

「街なみ環境整備促進区域(富岡中央地区:83ha)」

「世界遺産富岡製糸場周辺の景観・まちなみを整備し、魅力的で、回遊性のあるまちづくりを目指す。」

そして事業の内容として、次の記載があります。

「住宅等修景助成(H29〜31)」…景観重要資源や市民景観協定に基づき、住宅・店舗の外観や外構の修景を支援

「住宅等耐震改修助成(H29〜31)」…修景した建築物を後世に残すため、耐震改修を支援

「住宅の外観や外構の修景を支援」という助成が、富岡中央地区で行われた記録があります。 市民景観形成協定も区域内で7か所結ばれているとされています。

国の街なみ環境整備事業の制度上も、助成の対象として「住宅の外観修景」が挙げられていて、交付率は2分の1または3分の1です。

屋根が対象かは都市計画課に確認してください

ここは正直にお伝えします。

景観形成助成金の対象工事に「屋根の葺替」や「外観の塗装」が入るかどうかは、確認できていません。 要綱の条文を読めていないためです。

そして「住宅等修景助成」の計画期間は平成31年度までと記載されていて、令和8年度に続いているかどうかも分かりません。

確認してほしいこと窓口
景観形成助成金の対象工事に屋根が入るか都市計画課 0274-62-1511
令和8年度の受付状況同上
ご自宅が対象区域内かどうか同上

富岡製糸場の周辺にお住まいなら、この電話は1本かける価値があります。 市街地の古い家で屋根に手を入れるなら、耐震改修の枠と景観の枠の両方が視野に入ります。

塗装で直るものと直らないもの

ここからは屋根そのものの話です。富岡市は古い家が多いので、特に大事な部分です。

屋根の防水は3層でできています

屋根が雨を防いでいる仕組みを知っておいてください。1枚の板で防いでいるわけではありません。

層部材役割
1層目屋根材(スレート・瓦・金属)雨の大半をはじく
2層目ルーフィング(防水紙)抜けてきた水を止める最後の砦
3層目野地板屋根材を支える板

雨を本当に止めているのは2層目のルーフィングです。 屋根材の隙間から入った水は、ルーフィングの上を流れて軒先から出ていきます。

塗装が守るのは1層目だけです

塗装は、屋根材の表面に膜をつくる工事です。

守れるのは、屋根材の表面と、色あせや紫外線による劣化、そして屋根材が水を吸うことです。守れないのは、その下のルーフィングと野地板、つまり下地の腐りです。

塗装はルーフィングに届きません。 屋根材の上から塗るので、その下にある防水紙には何の影響も与えません。

雨漏りの原因は塗装では直りません

ここが、いちばんお伝えしたいことです。

雨漏りしている屋根を塗装しても、雨漏りは止まりません。

症状原因塗装で直るか
色あせ・塗膜の劣化1層目の劣化直ります
屋根材が水を吸っている1層目の劣化直ります
天井にシミ2層目か3層目直りません
雨の日に音がする2層目か3層目直りません
小屋裏が湿っている2層目か3層目直りません

天井にシミが出ているなら、ルーフィングが切れています。 そこに塗装をしても、お金を捨てることになります。

「塗れば雨漏りが止まります」と言う業者がいたら、その場では決めないでください。

防水紙の寿命は20年から30年です

では、ルーフィングはいつ切れるのか。

ルーフィングという部材

ルーフィングは、屋根材の下に敷いてあるシートです。

従来品のアスファルトルーフィングで20年前後、改質アスファルトルーフィングで30年前後、高耐久の製品なら40年以上といわれます。

古い家に使われているのは従来品のアスファルトルーフィングです。 寿命は20年前後。

屋根材そのものは30年、40年もつものもあります。屋根材より先に、その下の防水紙が寿命を迎えます。

築30年を超えた家で起きていること

築年数で整理します。

築年数屋根の状態
10年から20年塗装の時期。ルーフィングは健全
20年から30年2回目の塗装。ルーフィングが寿命に近づく
30年から40年ルーフィングが切れている可能性が高い
40年以上下地から直す段階

富岡市の市街地には、築40年、50年の家が普通にあります。 耐震改修の対象が「昭和56年5月31日以前」ですから、その対象になる家はすべて築45年以上です。

そういう家の屋根は、塗装だけで済まないことが多いです。 上がって見て、ルーフィングがどうなっているかを確かめる必要があります。

葺き替えとカバー工法の違い

ルーフィングを替えるには、屋根材を剥がす必要があります。

工法内容ルーフィング
塗装屋根材の表面を塗る替えられません
カバー工法既存の上に新しい屋根材を重ねる新しいものを敷けます
葺き替え既存を剥がして新しくする替えられます

カバー工法は、既存の屋根の上に新しいルーフィングと屋根材を重ねる工法です。 既存を撤去しないので廃材が出ず、工期も短く、費用も葺き替えより安く済みます。

ただし野地板が傷んでいる場合は使えません。重ねる前の下地が弱いままになるからです。

野地板が健全なら、塗装でもカバー工法でも葺き替えでも選べます。傷んでいれば葺き替えしかありません。

踏んで沈むようなら、野地板ごと交換することになります。

どれになるかは上がって踏んでみないと分かりません。 見積もりの段階で「野地板の状態はどうでしたか」と聞いてください。

耐震改修と屋根は相性がいい

耐震改修を考えている方には、ここをお伝えしたいです。

足場が1回で済みます

耐震改修は建物の構造に手を入れる工事です。外から壁を開ける場合は足場を組みます。

そのときに屋根も一緒にやれば、足場代が1回で済みます。

足場代は15万円から25万円です。耐震改修が終わってから屋根を塗ると、この金額をもう一度払うことになります。

そして、リフォーム工事の枠(最大10万円)を使えるのは耐震改修とあわせて行う場合です。別の年にやれば、この枠は使えません。

下地まで見られる機会です

もう1つ、技術的な利点があります。

耐震改修では、天井を開けたり小屋組みを見たりすることがあります。そのときに、屋根の下地を内側から確認できます。

野地板が湿っていないか。小屋組みの木に雨の跡がないか。

ルーフィングから水が落ちていないか。断熱材が濡れていないか。

内側からならこれが分かります。

屋根を外から見るのと、内側から見るのは別の情報です。 両方が揃うと、塗装で足りるのか葺き替えが必要なのかを正確に判断できます。

耐震改修のときは、この機会を使ってください。

重い瓦を軽くするという選択

耐震改修では、建物を軽くすることも補強の手段になります。

重い瓦屋根を軽い金属屋根に葺き替えれば、建物の上のほうが軽くなり、地震のときに揺れる力が小さくなります。

ただし注意があります。 富岡市のページに「屋根」「瓦」「軽量化」という語は出てきません。耐震改修の対象は「上部構造評点を1.0以上にする工事」と定められていて、工法を名指ししているわけではありません。

屋根を軽くする工事が補助の対象に入るかどうかは、補強計画の中身によります。 設計を担う建築士の判断になります。

検討する場合は、補強計画を作る段階で「屋根の軽量化を含められますか」と相談してください。

富岡市は市内で気候が違います

最後に、土地の話です。

市街地と山側で条件が変わります

富岡市は、旧富岡市に妙義町が加わってできた市です。市街地の標高は150メートル前後ですが、妙義山に近い南西部では400メートルを超えます。

同じ市内でも、冬の寒さと塗装できる期間が変わります。

地区おおよその標高屋根を塗れる時期の目安
富岡市街・一ノ宮130メートルから200メートル3月下旬から12月上旬
吉田・丹生200メートルから300メートル4月上旬から11月下旬
妙義・下高尾300メートルから450メートル4月中旬から11月中旬

富岡市内に気象庁の通年観測点はありません。参考になるのは最寄りの前橋のデータですが、妙義側は前橋より気温が低くなります。 標高が200メートル以上高いので、単純に計算しても1度以上の差が出ます。

日照が多い土地です

前橋の平年値(1991年から2020年)を見ます。

項目前橋の平年値
年間日照時間2,153.7時間
年降水量1,247.4ミリ
年平均気温15.0度
最深積雪11センチ
年平均風速2.4メートル
最多風向北北西

年間2,153.7時間は全国でも多い部類です。

塗膜を壊すのは紫外線です。日照が多いということは、紫外線を浴びる時間が長いということです。屋根は全面に日が当たるので、外壁より先に塗膜が切れます。

そして最多風向は北北西。冬は北西からの季節風が吹きます。

屋根でこの風を受けるのは棟板金です。

雹の被害は記録にありません

もう1つ、お伝えしておきます。

2022年6月2日、群馬県の南西部に雹が降りました。群馬県危機管理課の記録では、藤岡市で1,027件、高崎市で133件、安中市で22件の被害が計上されています。

この記録に、富岡市の住家被害は含まれていません。 富岡市が登場するのは竜巻注意情報の対象市町村一覧だけです。

近隣で大きな被害が出た災害だったので、「富岡でも被害が出たのでは」と不安になる方がいます。県の記録上は、富岡市の住家被害は計上されていません。

もし「雹の被害があります」と言って訪問してくる業者がいたら、その場では決めず、写真を見せてもらってください。

よくあるご質問

屋根塗装だけでは本当に補助が出ませんか

出ません。

富岡市に一般の住宅リフォーム補助金はありません。耐震改修等補助金のリフォーム枠は、耐震改修工事を実際に行うことが前提です。

景観形成助成金については、富岡製糸場周辺の対象区域にお住まいなら可能性があります。都市計画課(0274-62-1511)に確認してください。

耐震改修のリフォーム枠はいくら出ますか

補助率10分の1で、上限10万円です。

屋根塗装だけなら40万円から70万円の工事なので、4万円から7万円ほどになります。屋根と外壁をまとめて100万円を超えれば、上限の10万円に届きます。

なお耐震改修工事そのものには補助率5分の4・上限100万円(重点区域内は120万円)が出ます。

雨漏りしています。塗装で直りますか

直りません。

雨漏りしているということは、屋根材の下にあるルーフィング(防水紙)が切れているということです。塗装は屋根材の表面に膜をつくる工事なので、その下の防水紙には届きません。

まず雨漏りの原因を特定することが先です。 原因が分かってから、カバー工法か葺き替えかを決めます。

日本瓦ですが塗ったほうがいいですか

必要ありません。和瓦は焼き物ですから、瓦自体が長くもちます。

塗装で防水する必要がありません。塗っても意味がなく、かえって剥がれます。

富岡市の市街地には瓦屋根の古い家が多くあります。瓦の家で傷むのは、棟の漆喰、棟の歪み、割れた瓦、谷板金です。

そして築45年以上の家なら、瓦の下のルーフィングと土が、どうなっているかが本題です。 上がって見てもらってください。

まとめ

富岡市の制度をおさらい

制度屋根塗装に使えるか
一般の住宅リフォーム補助制度そのものがありません
木造住宅耐震改修等補助金のリフォーム枠使えます(耐震改修とあわせて。最大10万円・1/10)
耐震改修工事の補助塗装は対象外(4/5・上限100万円 重点区域内120万円)
木造住宅無料耐震診断診断のみ。10戸程度
景観形成助成金制度区域内なら可能性あり。都市計画課に要確認
空き家除却・片付け補助金解体と片付けのみ
危険ブロック塀等撤去費補助対象外

富岡市で押さえる3つのこと

1つ目は、耐震改修とセットという道です。 リフォーム工事の枠で最大10万円。耐震改修本体には4分の5以内で上限100万円(重点区域内は120万円)が出ます。

代理受領制度があるので、立て替えも要りません。対象は昭和56年5月31日以前の木造住宅で、枠は5戸程度です。

2つ目は、製糸場周辺の景観の制度です。 街なみ環境整備事業の区域が83ヘクタールあり、過去に住宅の外観修景への助成が行われた記録があります。屋根が対象かは確認が必要ですが、都市計画課への電話1本の価値はあります。

3つ目は、塗装で直らないものがあることです。 屋根の防水は3層でできていて、塗装が守るのは1層目だけです。築45年の家なら、その下のルーフィングは寿命を超えています。

雨漏りしているなら、塗装では止まりません。

まずは屋根に上がらせてください

屋根だけは、住んでいても一度も見ないまま何十年かが過ぎます。

そして富岡市のような古い家の多い土地では、見えているものより下が問題になります。 野地板が踏んで沈まないか。ルーフィングから水が落ちていないか。

瓦の下の土が流れていないか。

どれも地面からは分かりません。 「色あせてきたから塗ろう」とお考えだったお宅で、上がったら野地板が沈んでいたことがあります。塗装では解決しないので、カバー工法をお勧めしました。

逆に、「もう葺き替えだろう」と覚悟しておられたお宅が、下地が健全で塗装で10年もったこともあります。

電話をかけるまでが、いちばん腰が重いところだと思います。来てもらったら断りにくい。

決心していないうちに、工事が決まってしまいそうだ。そう思うのは当たり前のことです。

営業を雇っていないので、来るのは職人です。その日に決めてくださいとは申しません。

屋根に上がって踏んで、傷んだところを撮って、下りてから画面でご覧いただきます。小屋裏の点検口から覗けるなら、内側も見ます。

「塗装で足ります」とお伝えすることもあれば、「塗るのは勧めません」と申し上げることもあります。目で見て手で触った結果をお伝えするので、話を作る必要がありません。

片岡町が拠点ですので、富岡市内へも伺います。妙義のほうまで足を運びます。

お見積りまでは無償で承っております。

まずは見せてください。どうするかは、そのあとで決めれば間に合います。

「富岡市で屋根を塗るのに、市から出るお金はないものだろうか」

まず答えからお伝えします。

富岡市に、屋根塗装だけに使える補助金はありません。 市の住宅系の制度を全部洗い出しましたが、高崎市や太田市にあるような「住宅リフォーム補助金」の枠組みを富岡市は持っていません。

ただ、お金が出る道が2つだけ残っています。

1つは、木造住宅耐震改修等補助金の「リフォーム工事」の枠です。 耐震改修とあわせて行うリフォームに、最大10万円(補助率10分の1)が出ます。屋根塗装はここに入りうる工事です。

もう1つは、富岡製糸場の周辺を対象とした景観形成助成金制度です。 街なみ環境整備事業の区域が83ヘクタールあり、過去に住宅の外観修景への助成が行われた記録があります。

どちらも条件が限られますし、後者は屋根が対象かどうかを市に確認する必要があります。それでも、知らないままにしておく金額ではありません。

そしてこの記事では、塗装で直るものと直らないものの線引きもお伝えします。屋根の防水は3層でできていて、塗装が守るのはそのうち1層だけです。

築30年を超えた家でこれを知らずに塗ると、雨漏りが止まりません。

書いているのは、高崎市片岡町を拠点に富岡市もまわって塗装をしているヤマトリフォームの登丸です。親の跡を継いだ2代目で、20年以上塗装の現場にいます。

【結論】富岡市に屋根塗装の補助金はありません

まず、調べた範囲と結果をお伝えします。

市の住宅系の制度を全部並べます

富岡市が実施している住宅関連の制度は、次のとおりです。

制度屋根塗装との関係
木造住宅無料耐震診断診断のみ。工事費は出ません
木造住宅耐震改修等補助金リフォーム枠に入りうる
富岡市景観形成助成金制度区域内なら可能性あり。要確認
空き家除却補助金解体のみ
空き家家財道具等片付け補助金片付けのみ
危険ブロック塀等撤去費補助事業対象外
浄化槽設置整備事業補助金対象外

空き家の制度は除却と片付けです。他市にある「空き家改修補助」にあたる制度は、富岡市では見つかりませんでした。

リフォーム費用に出る一般制度はありません

「住宅リフォーム補助金」「住宅改修補助金」「省エネ改修補助金」という名称の制度は、富岡市にありません。

この分野は、自治体によって差がとても大きいです。

市一般リフォーム補助
高崎市30パーセント・上限20万円
太田市30パーセント・上限20万円
安中市20パーセント・上限10万円
長野原町20パーセント・上限20万円
富岡市制度がありません

隣の安中市にも、同じ西毛地域の長野原町にもあります。富岡市は今のところその枠組みを持っていません。

制度は年度ごとに変わります。最終的な確認は建築課(0274-62-1511)です。 「屋根塗装に使える補助金はありますか」と一言聞けば済みます。

富岡市でも使えますという記事について

検索すると「富岡市の屋根塗装助成金」といったタイトルのページが出てきます。

そのなかには、国の制度を富岡市独自の制度のように紹介しているものがあります。国の制度は全国どこでも同じで、一般的な屋根塗装は対象になりません。

国の住宅省エネ事業を市の制度のように書いているもの、「遮熱塗料なら最大100万円」とうたうもの、他市の制度を混ぜているもの。どれも富岡市では使えません。

私が現場で困るのが、これです。「ネットで補助金が出ると書いてありました」とおっしゃるお客様に、「富岡市にはないんです」とお伝えするのは、こちらもつらい。

ですからこの記事では、事実のまま書いておきます。

唯一お金が出る道は耐震改修のリフォーム枠です

ここが本題です。条件は限られますが、当てはまる方には大きい話です。

リフォーム工事に最大10万円

富岡市の木造住宅耐震改修等補助金には、耐震改修そのものへの補助に加えて、あわせて行うリフォーム工事への補助枠があります。

補助の種類補助額
精密診断最大12万円(補助率4/5)
補強計画の作成最大28万円(補助率4/5)
耐震改修工事最大100万円(補助率4/5)※重点区域内は最大120万円
耐震シェルター等の設置最大30万円(補助率1/2)
リフォーム工事最大10万円(補助率1/10)

このいちばん下の枠が、屋根塗装に関わってきます。

補助率は10分の1です

補助率が10分の1なので、工事費100万円で上限の10万円に届きます。

リフォーム工事費補助額
40万円4万円
60万円6万円
80万円8万円
100万円10万円(上限)

屋根塗装だけなら40万円から70万円なので、4万円から7万円ほどです。屋根と外壁をまとめれば100万円を超えるので、上限に届きます。

耐震改修工事そのものは補助率5分の4・上限100万円ですから、両方合わせれば大きな金額になります。

耐震改修を実際に行うことが前提です

ここが厳しいところです。

リフォーム枠だけを使うことはできません。 耐震改修工事を実際に行うことが前提になっています。

屋根塗装だけをしたい方は使えません。耐震改修をして、あわせて屋根も塗るなら使えます。

耐震診断だけを受けたい方は、診断は無料ですが工事の補助はありません。

「屋根塗装だけしたい」という方には、残念ながら使えません。そこは正直にお伝えしておきます。

耐震改修等補助金の全体像

当てはまる可能性のある方向けに、制度を整理します。

重点区域内なら最大120万円

耐震改修工事の補助は、通常は上限100万円です。ただし重点区域内の住宅は最大120万円になります。

富岡市は関東平野北西縁断層帯の影響を受ける地域とされていて、市が耐震化を進めている区域があります。ご自宅が区域内かどうかは建築課で確認できます。

項目内容
耐震改修工事の補助率4分の5以内
上限100万円
重点区域内の上限120万円
所管建設水道部 建築課
電話0274-62-1511
所在地富岡市富岡1460-1

代理受領制度で立て替えが要りません

この制度には代理受領制度があります。

通常なら工事費を全額いったん払って、あとから補助金を受け取ります。代理受領なら、施工業者が補助金を直接受け取るので、施主は差額だけを払えば済みます。

通常なら工事費の全額をいったん払いますが、代理受領なら補助金を引いた額だけで済みます。

耐震改修と屋根塗装をまとめると200万円を超えることもあります。そのとき手元から出る金額が100万円以上変わるので、使えるなら使ったほうがいいです。

無料の耐震診断から始まります

富岡市は木造住宅の無料耐震診断を実施しています。募集は10戸程度です。

この診断が入口になります。 診断の結果で上部構造評点が1.0未満と出なければ、そのあとの補助に進めません。

富岡市の建築課は、耐震診断・補強計画・耐震改修についてガイドブックも公開しています。手元に置いておくと話が早くなります。

あなたの家は対象になるか|5つの条件

条件を確認してください。1つでも外れていると使えません。

昭和56年5月31日以前の木造住宅

いちばん大きな条件です。

昭和56年5月31日以前に着工された木造住宅であることが必要です。それより後の建物は、新しい耐震基準で建てられているため対象外になります。

昭和56年は1981年です。今から45年前になります。

在来軸組構法か伝統的構法であること

構法の条件もあります。

階数は平屋または2階建て。構法は在来軸組構法か伝統的構法です。

富岡市の市街地には古い家が多く残っています。伝統的構法が対象に入っているのは、こうした土地の事情に合わせたものだと思います。

耐震診断で評点1.0未満と出ること

診断の結果が条件になります。

上部構造評点が1.0未満と判断された住宅が対象です。1.0以上なら、すでに必要な耐震性があると判断されるので補助の対象外になります。

これは診断を受けないと分かりません。だから無料耐震診断が入口になります。

10年以上住む予定があること

居住についての条件です。

条件内容
住民登録工事完了から3か月以内に住民登録すること
居住期間10年以上居住する人
市税滞納していない人

10年以上という期間が設定されています。 売却を考えている家、空き家にする予定の家では使えません。

他の補助を受けていないこと

改修工事について、市の他の補助等を受けていないことが条件です。

景観形成助成金を同じ工事で使う場合は、ここに引っかかる可能性があります。両方を検討している方は、先に市へ確認してください。

順番を間違えると使えません

手続きの順番が重要です。

診断から契約までの流れ

順番やること
1市に木造住宅無料耐震診断を申し込む
2診断結果が評点1.0未満なら 精密診断や補強計画へ進む
3耐震改修工事とあわせて行うリフォーム工事の内容を決める
4工事等の契約前に補助金の申請をする
5交付決定を受けてから契約・着工

契約の前に申請します

市は、工事等の契約前に申請が必要だと明記しています。

契約してしまってからでは間に合いません。 ここは例外がありません。

屋根塗装は、見積もりを取ったらそのまま契約してしまいたくなる工事です。しかしこの制度を使うなら、契約書にハンコを押す前に申請を済ませる必要があります。

見積もりを取ったら、契約の前に申請します。交付決定を待って、それから契約と着工です。

この順番が崩れると対象外になります。

枠は5戸程度です

募集件数が限られています。

無料耐震診断は10戸程度、耐震改修等は5戸程度とされています。

耐震改修等は5戸程度です。 そして受付期間は年度の前半に設定されています。

診断を受けて、精密診断と補強計画を作って、工事内容を決めて、申請する。この全部を年度の前半に収める必要があります。

思い立ったらすぐ動かないと間に合いません。 実施状況、受付期間、件数は年度によって変わるので、必ず建築課(0274-62-1511)に確認してください。

富岡製糸場の周辺には別の制度があります

富岡市ならではの話です。

景観形成助成金制度があります

富岡市には「富岡市景観形成助成金制度」があります。要綱は平成26年10月14日の告示で、その後も改正されています。

所管は都市計画課(0274-62-1511)です。

富岡市は景観計画を持ち、景観法と市の景観条例にもとづく届出の仕組みも整えています。「景観重要資源」という制度もあります。

街なみ環境整備事業の区域は83ヘクタールです

もう1つ、関連する事業があります。

群馬県が公開している地域住宅計画に、富岡市の街なみ環境整備事業についての記載があります。原文です。

「街なみ環境整備促進区域(富岡中央地区:83ha)」

「世界遺産富岡製糸場周辺の景観・まちなみを整備し、魅力的で、回遊性のあるまちづくりを目指す。」

そして事業の内容として、次の記載があります。

「住宅等修景助成(H29〜31)」…景観重要資源や市民景観協定に基づき、住宅・店舗の外観や外構の修景を支援

「住宅等耐震改修助成(H29〜31)」…修景した建築物を後世に残すため、耐震改修を支援

「住宅の外観や外構の修景を支援」という助成が、富岡中央地区で行われた記録があります。 市民景観形成協定も区域内で7か所結ばれているとされています。

国の街なみ環境整備事業の制度上も、助成の対象として「住宅の外観修景」が挙げられていて、交付率は2分の1または3分の1です。

屋根が対象かは都市計画課に確認してください

ここは正直にお伝えします。

景観形成助成金の対象工事に「屋根の葺替」や「外観の塗装」が入るかどうかは、確認できていません。 要綱の条文を読めていないためです。

そして「住宅等修景助成」の計画期間は平成31年度までと記載されていて、令和8年度に続いているかどうかも分かりません。

確認してほしいこと窓口
景観形成助成金の対象工事に屋根が入るか都市計画課 0274-62-1511
令和8年度の受付状況同上
ご自宅が対象区域内かどうか同上

富岡製糸場の周辺にお住まいなら、この電話は1本かける価値があります。 市街地の古い家で屋根に手を入れるなら、耐震改修の枠と景観の枠の両方が視野に入ります。

塗装で直るものと直らないもの

ここからは屋根そのものの話です。富岡市は古い家が多いので、特に大事な部分です。

屋根の防水は3層でできています

屋根が雨を防いでいる仕組みを知っておいてください。1枚の板で防いでいるわけではありません。

層部材役割
1層目屋根材(スレート・瓦・金属)雨の大半をはじく
2層目ルーフィング(防水紙)抜けてきた水を止める最後の砦
3層目野地板屋根材を支える板

雨を本当に止めているのは2層目のルーフィングです。 屋根材の隙間から入った水は、ルーフィングの上を流れて軒先から出ていきます。

塗装が守るのは1層目だけです

塗装は、屋根材の表面に膜をつくる工事です。

守れるのは、屋根材の表面と、色あせや紫外線による劣化、そして屋根材が水を吸うことです。守れないのは、その下のルーフィングと野地板、つまり下地の腐りです。

塗装はルーフィングに届きません。 屋根材の上から塗るので、その下にある防水紙には何の影響も与えません。

雨漏りの原因は塗装では直りません

ここが、いちばんお伝えしたいことです。

雨漏りしている屋根を塗装しても、雨漏りは止まりません。

症状原因塗装で直るか
色あせ・塗膜の劣化1層目の劣化直ります
屋根材が水を吸っている1層目の劣化直ります
天井にシミ2層目か3層目直りません
雨の日に音がする2層目か3層目直りません
小屋裏が湿っている2層目か3層目直りません

天井にシミが出ているなら、ルーフィングが切れています。 そこに塗装をしても、お金を捨てることになります。

「塗れば雨漏りが止まります」と言う業者がいたら、その場では決めないでください。

防水紙の寿命は20年から30年です

では、ルーフィングはいつ切れるのか。

ルーフィングという部材

ルーフィングは、屋根材の下に敷いてあるシートです。

従来品のアスファルトルーフィングで20年前後、改質アスファルトルーフィングで30年前後、高耐久の製品なら40年以上といわれます。

古い家に使われているのは従来品のアスファルトルーフィングです。 寿命は20年前後。

屋根材そのものは30年、40年もつものもあります。屋根材より先に、その下の防水紙が寿命を迎えます。

築30年を超えた家で起きていること

築年数で整理します。

築年数屋根の状態
10年から20年塗装の時期。ルーフィングは健全
20年から30年2回目の塗装。ルーフィングが寿命に近づく
30年から40年ルーフィングが切れている可能性が高い
40年以上下地から直す段階

富岡市の市街地には、築40年、50年の家が普通にあります。 耐震改修の対象が「昭和56年5月31日以前」ですから、その対象になる家はすべて築45年以上です。

そういう家の屋根は、塗装だけで済まないことが多いです。 上がって見て、ルーフィングがどうなっているかを確かめる必要があります。

葺き替えとカバー工法の違い

ルーフィングを替えるには、屋根材を剥がす必要があります。

工法内容ルーフィング
塗装屋根材の表面を塗る替えられません
カバー工法既存の上に新しい屋根材を重ねる新しいものを敷けます
葺き替え既存を剥がして新しくする替えられます

カバー工法は、既存の屋根の上に新しいルーフィングと屋根材を重ねる工法です。 既存を撤去しないので廃材が出ず、工期も短く、費用も葺き替えより安く済みます。

ただし野地板が傷んでいる場合は使えません。重ねる前の下地が弱いままになるからです。

野地板が健全なら、塗装でもカバー工法でも葺き替えでも選べます。傷んでいれば葺き替えしかありません。

踏んで沈むようなら、野地板ごと交換することになります。

どれになるかは上がって踏んでみないと分かりません。 見積もりの段階で「野地板の状態はどうでしたか」と聞いてください。

耐震改修と屋根は相性がいい

耐震改修を考えている方には、ここをお伝えしたいです。

足場が1回で済みます

耐震改修は建物の構造に手を入れる工事です。外から壁を開ける場合は足場を組みます。

そのときに屋根も一緒にやれば、足場代が1回で済みます。

足場代は15万円から25万円です。耐震改修が終わってから屋根を塗ると、この金額をもう一度払うことになります。

そして、リフォーム工事の枠(最大10万円)を使えるのは耐震改修とあわせて行う場合です。別の年にやれば、この枠は使えません。

下地まで見られる機会です

もう1つ、技術的な利点があります。

耐震改修では、天井を開けたり小屋組みを見たりすることがあります。そのときに、屋根の下地を内側から確認できます。

野地板が湿っていないか。小屋組みの木に雨の跡がないか。

ルーフィングから水が落ちていないか。断熱材が濡れていないか。

内側からならこれが分かります。

屋根を外から見るのと、内側から見るのは別の情報です。 両方が揃うと、塗装で足りるのか葺き替えが必要なのかを正確に判断できます。

耐震改修のときは、この機会を使ってください。

重い瓦を軽くするという選択

耐震改修では、建物を軽くすることも補強の手段になります。

重い瓦屋根を軽い金属屋根に葺き替えれば、建物の上のほうが軽くなり、地震のときに揺れる力が小さくなります。

ただし注意があります。 富岡市のページに「屋根」「瓦」「軽量化」という語は出てきません。耐震改修の対象は「上部構造評点を1.0以上にする工事」と定められていて、工法を名指ししているわけではありません。

屋根を軽くする工事が補助の対象に入るかどうかは、補強計画の中身によります。 設計を担う建築士の判断になります。

検討する場合は、補強計画を作る段階で「屋根の軽量化を含められますか」と相談してください。

富岡市は市内で気候が違います

最後に、土地の話です。

市街地と山側で条件が変わります

富岡市は、旧富岡市に妙義町が加わってできた市です。市街地の標高は150メートル前後ですが、妙義山に近い南西部では400メートルを超えます。

同じ市内でも、冬の寒さと塗装できる期間が変わります。

地区おおよその標高屋根を塗れる時期の目安
富岡市街・一ノ宮130メートルから200メートル3月下旬から12月上旬
吉田・丹生200メートルから300メートル4月上旬から11月下旬
妙義・下高尾300メートルから450メートル4月中旬から11月中旬

富岡市内に気象庁の通年観測点はありません。参考になるのは最寄りの前橋のデータですが、妙義側は前橋より気温が低くなります。 標高が200メートル以上高いので、単純に計算しても1度以上の差が出ます。

日照が多い土地です

前橋の平年値(1991年から2020年)を見ます。

項目前橋の平年値
年間日照時間2,153.7時間
年降水量1,247.4ミリ
年平均気温15.0度
最深積雪11センチ
年平均風速2.4メートル
最多風向北北西

年間2,153.7時間は全国でも多い部類です。

塗膜を壊すのは紫外線です。日照が多いということは、紫外線を浴びる時間が長いということです。屋根は全面に日が当たるので、外壁より先に塗膜が切れます。

そして最多風向は北北西。冬は北西からの季節風が吹きます。

屋根でこの風を受けるのは棟板金です。

雹の被害は記録にありません

もう1つ、お伝えしておきます。

2022年6月2日、群馬県の南西部に雹が降りました。群馬県危機管理課の記録では、藤岡市で1,027件、高崎市で133件、安中市で22件の被害が計上されています。

この記録に、富岡市の住家被害は含まれていません。 富岡市が登場するのは竜巻注意情報の対象市町村一覧だけです。

近隣で大きな被害が出た災害だったので、「富岡でも被害が出たのでは」と不安になる方がいます。県の記録上は、富岡市の住家被害は計上されていません。

もし「雹の被害があります」と言って訪問してくる業者がいたら、その場では決めず、写真を見せてもらってください。

よくあるご質問

屋根塗装だけでは本当に補助が出ませんか

出ません。

富岡市に一般の住宅リフォーム補助金はありません。耐震改修等補助金のリフォーム枠は、耐震改修工事を実際に行うことが前提です。

景観形成助成金については、富岡製糸場周辺の対象区域にお住まいなら可能性があります。都市計画課(0274-62-1511)に確認してください。

耐震改修のリフォーム枠はいくら出ますか

補助率10分の1で、上限10万円です。

屋根塗装だけなら40万円から70万円の工事なので、4万円から7万円ほどになります。屋根と外壁をまとめて100万円を超えれば、上限の10万円に届きます。

なお耐震改修工事そのものには補助率5分の4・上限100万円(重点区域内は120万円)が出ます。

雨漏りしています。塗装で直りますか

直りません。

雨漏りしているということは、屋根材の下にあるルーフィング(防水紙)が切れているということです。塗装は屋根材の表面に膜をつくる工事なので、その下の防水紙には届きません。

まず雨漏りの原因を特定することが先です。 原因が分かってから、カバー工法か葺き替えかを決めます。

日本瓦ですが塗ったほうがいいですか

必要ありません。和瓦は焼き物ですから、瓦自体が長くもちます。

塗装で防水する必要がありません。塗っても意味がなく、かえって剥がれます。

富岡市の市街地には瓦屋根の古い家が多くあります。瓦の家で傷むのは、棟の漆喰、棟の歪み、割れた瓦、谷板金です。

そして築45年以上の家なら、瓦の下のルーフィングと土が、どうなっているかが本題です。 上がって見てもらってください。

まとめ

富岡市の制度をおさらい

制度屋根塗装に使えるか
一般の住宅リフォーム補助制度そのものがありません
木造住宅耐震改修等補助金のリフォーム枠使えます(耐震改修とあわせて。最大10万円・1/10)
耐震改修工事の補助塗装は対象外(4/5・上限100万円 重点区域内120万円)
木造住宅無料耐震診断診断のみ。10戸程度
景観形成助成金制度区域内なら可能性あり。都市計画課に要確認
空き家除却・片付け補助金解体と片付けのみ
危険ブロック塀等撤去費補助対象外

富岡市で押さえる3つのこと

1つ目は、耐震改修とセットという道です。 リフォーム工事の枠で最大10万円。耐震改修本体には4分の5以内で上限100万円(重点区域内は120万円)が出ます。

代理受領制度があるので、立て替えも要りません。対象は昭和56年5月31日以前の木造住宅で、枠は5戸程度です。

2つ目は、製糸場周辺の景観の制度です。 街なみ環境整備事業の区域が83ヘクタールあり、過去に住宅の外観修景への助成が行われた記録があります。屋根が対象かは確認が必要ですが、都市計画課への電話1本の価値はあります。

3つ目は、塗装で直らないものがあることです。 屋根の防水は3層でできていて、塗装が守るのは1層目だけです。築45年の家なら、その下のルーフィングは寿命を超えています。

雨漏りしているなら、塗装では止まりません。

まずは屋根に上がらせてください

屋根だけは、住んでいても一度も見ないまま何十年かが過ぎます。

そして富岡市のような古い家の多い土地では、見えているものより下が問題になります。 野地板が踏んで沈まないか。ルーフィングから水が落ちていないか。

瓦の下の土が流れていないか。

どれも地面からは分かりません。 「色あせてきたから塗ろう」とお考えだったお宅で、上がったら野地板が沈んでいたことがあります。塗装では解決しないので、カバー工法をお勧めしました。

逆に、「もう葺き替えだろう」と覚悟しておられたお宅が、下地が健全で塗装で10年もったこともあります。

電話をかけるまでが、いちばん腰が重いところだと思います。来てもらったら断りにくい。

決心していないうちに、工事が決まってしまいそうだ。そう思うのは当たり前のことです。

営業を雇っていないので、来るのは職人です。その日に決めてくださいとは申しません。

屋根に上がって踏んで、傷んだところを撮って、下りてから画面でご覧いただきます。小屋裏の点検口から覗けるなら、内側も見ます。

「塗装で足ります」とお伝えすることもあれば、「塗るのは勧めません」と申し上げることもあります。目で見て手で触った結果をお伝えするので、話を作る必要がありません。

片岡町が拠点ですので、富岡市内へも伺います。妙義のほうまで足を運びます。

お見積りまでは無償で承っております。

まずは見せてください。どうするかは、そのあとで決めれば間に合います。

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